期待感が高まっているからこそ注意を!

経済指標・要人発言でリスク選好に傾斜-円売り
 昨日は幅広い通貨に対して、円が大きく売られる一日となりました。

 前日のADP雇用統計(民間)に続いて、昨日の新規失業保険件数も予想に反する好内容となりました。この影響で週末の米雇用統計に対する期待感はさらに浮上するなど、リスク選好の動きが強まりました。

 一方で欧州では、英(BOE)・欧(ECB)が金融政策を相次いで据え置きとしました。そして注目のドラギECB総裁の記者会見では、“早期の追加金融緩和”に関する踏み込んだ発言が行われることはありませんでした。このため「追加緩和に最も近いのは日(日銀)」との思惑が台頭し、ユーロは急速に買い戻されました。そして米韓軍事演習に反発した北朝鮮が核攻撃を示唆したことによる地政学的リスクと合わさって、円売りには拍車がかかりました。

 こうしてドル買い・ユーロ買い戻しそして円売りが台頭し、121円後半で推移していたユーロ円は124円半ばへと急反発し、そして上値を押さえ込んでいた94円半ばを突破したドル円を95円台へと駆け上っています。
“リスク選好の継続性”と“米雇用統計”
このため本日の注目は“リスク選好の継続性”と、そして“米雇用統計”ということになります。

 直近の米経済指標を背景にした強気ムードは、本稿執筆時(8日午前)でも依然として続いています。このため米雇用統計の事前予想は上振れしやすくなっており、失業率こそ横這い(7.9%)ですが、非農業部門雇用者数は前回を上回って(+16.5万人)おり、さらなる上方修正への思惑も増加しつつあります。このためドル円は上方向への思惑が強い状況となっており、内容次第ではさらに上値を模索する期待が高まることが想定されるところです。
目先の高値達成感・材料出尽くし感にも警戒を…
 ただし期待感が上回っている際に注意しておかなければならないのは、逆のネガティブ・サプライズの場合といえなくもありません。そして今回の場合には、もう一つ注意しておきたいことがあります。それは“好内容となったにもかかわらず、思ったほど上値が伸びない”といったケースです。なぜなら「目先の高値達成感・材料出尽くし感」との解釈が台頭しやすく、反対売買が集中するケースも想定しておかなければならないからです。

 発表まで主要なイベントが不在であることから、ドル円は95円ラインを挟んだ神経質な膠着状態を繰り広げる可能性が高まっています。そして発表時には“普段通りの両睨み”に警戒しておかなければなりませんが、上方向への思惑が強い状況であることは変わりはありません。もしかしたら発表時の乱高下ではなく、発表前までの膠着の中で台頭する思惑を鑑みた方が、戦略を立てやすいかもしれませんね。
日足チャート抵抗・支持ライン
USD/JPY
上値5:96.471(09/08/13高値)
上値4:95.868(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:95.455(09/8/14高値)
上値2:95.273(09/8/18高値)
上値1:95.085(3/7高値、大台)
前営業日終値:94.845
下値1:94.438(3/7の50%)
下値2:94.062(ピボット1stサポート、大台)
下値3:93.790(3/7安値)
下値4:93.278(ピボット2ndサポート)
下値5:92.997(3/6安値、大台)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

16:40 抵抗・支持ラインを追加