雇用統計がQE3の「出口」を示唆するか

雇用統計がQE3の「出口」を示唆するか
ドル/円は本日の東京市場で95.44円まで上昇しており、2009年8月以来、約3年7カ月ぶりの高値を示現した。

昨年後半から続く「アベノミクス」による円安の流れが一服したところに、米景気回復期待によるドル高の流れが浮上した事でドル/円が再び上昇を始めたようだ。

もっとも、米国の10年債利回りはこのところ2%を超えると頭打ちになる傾向が見られており、1月FOMC議事録をきっかけに広がった量的緩和第3段(QE3)の早期縮小(もしくは停止)観測について市場は半信半疑の状態にあると推測される。

このため、このままドル高が進むかについてはやや不透明感もある。

こうした中で本日発表される米2月雇用統計は米長期金利とドル相場の動向に大きな影響を与える可能性が高い。

周知の通り、NYダウ平均はリーマンショック後の高値を更新したばかりか、史上最高値を更新してなおも続伸中となっており、「雇用環境が大幅に改善したと判断する前に、資産買入れを縮小もしくは停止する必要が出てくる可能性がある」と指摘するFOMCメンバーが複数名現われたのもうなずける状況だ。

雇用環境が多少なりとも改善すれば米FRBが国債の買入れ減額に向かうとの思惑がさらに強まると考えるのが自然な流れであろう。

本日の雇用統計が強い結果となれば、市場は米FRBの「出口戦略」着手を意識せざるを得なくなり、10年債利回りが2%を突破して上昇するとともにドル/円を押し上げる可能性が高いだけに、その結果が注目されよう。