<検証話題株・オリンパス> 粉飾事件の急落から回復進む、内視鏡世界シェア7割に高評価(1)

 オリンパス<7733.T>の株価が回復基調にある。2011年秋に発覚した粉飾決算事件の影響により急落した株価は、ソニー<6758.T>との資本提携や円安の進行もあり、ほぼ事件前の水準を回復してきた。高成長が見込める内視鏡事業を中心に同社への評価は高く、東証の「特設注意市場銘柄」から外れ売買も通常化すれば、一段の上昇も期待されている。

 同社は、デジカメなどを手掛け、消化器内視鏡では世界シェア7割を誇る。市場では内視鏡など医療機器分野の成長性が高く評価されてきた。ただ、2011年10月に発生した当時のマイケル・ウッドフォード社長の解任、それに続く同社の長年にわたる粉飾決算の発覚で状況は一変。特に、粉飾決算の表面化で、業績の修正が求められたほか、上場廃止懸念が強まった。

 このなか、事件発覚の直前まで2400円前後にあった株価は11年11月11日には424円まで8割強急落した。この状況を受け、東証は同社株を監理銘柄に指定し上場に適するか審査を行った。上場廃止となれば、流動性を失い株価は一段安が避けられないとの懸念が強まった。

 ただ、東証は2012年1月に既存株主への影響が大きく同社が債務超過に陥っていない点などを考慮し、上場維持を決定。企業統治に問題があることを示す「特設注意市場銘柄」に指定した。この上場維持の決定を契機に株価は1000円台回復から徐々に上値を切り上げた。また、ソニーは同社に500億円の出資を行い今年2月には、約11%の株式を保有する筆頭株主となった。これに伴い、ぜい弱化していた自己資本比率も回復。危機モードを抜け出し、株価は経営危機前の水準に戻りつつある。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)