リゾートソリューション 多賀道正代表取締役社長インタビュー

ユニークなイベントと高いホスピタリティで
日本のリゾートビジネスを進化させる

リゾートソリューション
代表取締役社長
多賀道正(たが・みちまさ)

1953年、東京都生まれ。東京理科大学大学院修了後、78年ミサワホーム入社。2003年にミサワホーム取締役に就任。その後、09年リゾートソリューション取締役などを経て、12年にリゾートソリューション代表取締役社長就任。現在に至る。
 
 
 


アベノミクス始動以来、その風景が大きく変わりつつある業種のひとつが、ゴルフや観光ホテルなどのリゾート産業だ。堅調に推移する内需型個人消費とともに、久しぶりの活況を見せるこの産業の代表的企業の1社、リゾートソリューションは、従来のリゾートビジネスを進化させた付加価値創造型のユニークな事業展開を推進し、注目を集めつつある。同社の多賀道正社長に話を伺った。

━━改めて御社の事業の方向性についてご説明ください。

 「日本のリゾートを、ベストソリューション。」をキーワードに、リゾートをもっと楽しく、もっとスマートに、もっと元気にしたいと考え、事業を行っています。リゾートの再生や活性化を通じてお客様のオフタイムを充実させ、スマイル溢れるものにするために、日々活動しています。具体的には、ホテルや旅館、ゴルフ場の運営やリゾート会員権、ゴルフ会員権、別荘やリゾートマンションの取り扱い、福利厚生代行サービスなどを中核にしています。
 気温が上がってくるとリゾートやゴルフ、ホテルなどが人々に意識されてきます。今年も、お陰様で6月以降、お客様の予約がどんどん増加しています。国内需要がかなり活性化していますし、外国人旅行者もかなり戻ってきました。予約センターも電話の鳴り方が多くなってきています。まさにホットな状況が出始めました。嬉しい悲鳴も聞かれます。
 今年の当社のテーマは「健康・絆・感動をお届けする」です。私どもの顧客層のメーンはシニア層と家族、そして若い女性の皆さんです。ですから、健康づくりをテーマとした商品提供、女性や親子3世代が楽しめるイベント企画などが求められています。また、東日本大震災以降、家族や仲間の絆の大切さが改めて認識されていますが、そうした絆の大切さを実感できる場を提供していきたいと考えています。

━━最近、人気が復活しつつあるゴルフ場運営について。ユニークなイベントが注目されていますね。

 ゴルフ関連では、今年岡山の「備前カントリークラブ」を取得し、全国25コース体制になりました。東日本大震災以降、運営受託を含めて7カ所増えました。少しずつ、企業の体力に見合う形で増やして行こうと考えています。
 最近のイベントでは、北武蔵カントリーで45ホールのプレイをする「夏の鉄人プラン」や、ゴルフリソルカードの会員さん向けイベントで関東の9ゴルフコースを舞台に、「東海道五十三次ウォーク」と題して49万5500歩に挑戦するイベントなどを開催しています。歩くことは脳や体に良いということも言われていますが、当社が提供する健康づくりのイベントですね。ちなみに、このイベントの第1位の商品は、直営の伊豆大川温泉ホテルペア宿泊券です。
 また、「集まれシバージョ(芝女)」として女性ゴルファーの応援もしています。最近、女性のゴルファーが増えていますので、初心者向けにカフェバイキングやデザートバイキング付きのパックなどを用意しました。いま流行の、独身男女の出会い応援イベント“ラブゴル”も開催しています。あるいは親子3世代向けのイベントなども企画し、ゴルフファンを増やしていこうと考えています。

━━リゾート関連事業についてはいかがでしょうか?

 「あなたのオフをもっとスマイルに。」を企業スローガンに様々な展開をしていますが、中でも千葉にある「生命の森リゾート」がランドマークとしてどんどん進化してきています。ここには100万坪の大規模な夢のリゾート「リタイアメントコミュニティ」がすでに完成しています。豊かな自然環境とゴルフや各種スポーツ、クリニックやホテル、レストラン等があり、いずれはディズニーランドのように誰もが一日楽しめる居住型リゾートを目指しています。体も心も喜ぶという形でしょうか。直近では女子7人制ラグビー日本代表の「サクラセブンズ」のメンバーがワールドカップ直前の合宿を行いました。全日本クラスのアスリートがたくさんお見えになりますし、施設としても超一流だと思っています。

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━━ホテル事業や福利厚生サービスの展開についてご説明ください。

 ホテル事業では、札幌、福岡、名古屋、金沢、そして東京などで“くつろぎ”をテーマとして、住まいのような雰囲気を出すホテルを目指して運営しています。昨年、「日経ビジネス」誌のビジネスホテルランキングで、ホテルリソルチェーンが部屋の評価とコストパフォーマンス評価で1位、総合評価で2位になりました。特に博多などは開業1年半ですが、すでに予約を取るのが難しい人気ホテルとなっています。那須では愛犬と一緒に泊まれるペット&スパホテルの運営も始めました。愛犬やペットもかけがえのない家族の一員でしょうから、一体感や絆を作る場を提供していきたいですね。
 福利厚生サービスでは約2000社、250万人が会員となっています。これを加えて、リソルの会員は計800万人に上ります。これら会員の皆様に向け、宿泊やリゾートメニュー、生活サポートメニューなどを複合的に提供していければ、と考えています。
 最近では健康、食育、介護、育児などに関するセミナーを定期的に開催していてご好評をいただいています。当社では「ライフサポート」事業と位置付けていますが、まさに「人生を私たちとご一緒に」というサービスですね。本当にたくさんの方々にご利用いただいています。
 また、このところリゾート会員権の流通がかなり活性化してきました。あとは温泉が付いている高級別荘、ゴルフ・ヴィラが、朝靄の中で散歩できることなどから人気です。こうした施設は、アメリカではゴルフ・コミュニティとして浸透していますが、日本ではこれからでしょう。ゴルフ会員権の相場も今年2月以降上昇基調ですし、アベノミクス効果もあるのでしょうね。
 与論島も人気ですね。あれほど綺麗な海はなかなかないですし、本当に過ごしやすいリゾートですから、シニアのロングステイにも最適なんです。

━━その他の人気商品はありますか。

 ゴルフ場のパートナーとなる「地主さん」が秘かな人気ですね。静岡の大熱海国際GCや広島の瀬戸内GC、茨城のS&GR久慈で募集していますが、継続的な賃料収入が得られる不動産投資物件として注目されています。ゴルフ場のオーナーということで、ある方は18番のグリーン周りが欲しいとか、池が欲しいとか、いろいろなニーズがあります。入会金・預託金不要で全国の温泉100カ所以上が割安に楽しめる「湯悠クラブ」も人気があります。当社の株主さんでも、「湯悠クラブ」に入られる方も結構いらっしゃいますね。

━━最後に業績面についてご説明ください。

 前期の業績は増収増益でしたが、お陰様で、今期も増収増益の見通しです。現在の好調を受けて底力を養い、将来の事業拡大に向かって頑張りたいと思っていますし、株主の皆さんに貢献していくことを常に考えています。当社の株主優待は新聞や雑誌などの株主優待特集などではいつも最高レベルにランキングされています。優待に温泉があって、ゴルフがあってリゾートがあるということで非常に喜ばれ、最近は個人株主数も増えてきているんですよ。

《編集後記》
 ホテルリソルに何度か泊まったことがある。ロビーを通って部屋に入ると「帰ってきた」というような印象を受けるのは木目の優しさだけではなく、同社のホスピタリティにあるに違いないと思っている。さりげなくお話しを頂戴したが、「生命の森リゾート」は、本物のアスリートが集まる場所。同社のランドマークとしてだけでなく、オリンピックや全日本レベルの、全国のアスリート達のランドマークとなることも期待できる。加えて、シニアや女性をターゲットに見据えた戦略は、奏功し始めてきている。
 「健康・絆・感動」というテーマを掲げているが、まさに同社はその3つを兼ね備えて成長してきている。従来はデフレ経済を背景に、リゾートやゴルフなどには人々が目を向ける余裕が無かったが、最近はアベノミクスの影響もあってこういう分野の復活感が強い。「個人株主さんも増加しているし、優待もどんどん使って欲しい」と多賀社長。時代を背景とした成長路線に乗った、と見たい。


(櫻井英明)

[ 会社概要 ]
社名:リゾートソリューション株式会社
市場:東証1部
コード:5261
設立年月日:1931年2月27日
上場年月日:1949年5月16日
決算月:3月

☆連結業績見込み(2014年3月期)
売上高●205億円
営業利益●6億5000万円
経常利益●7億円
当期純利益●5億4000万円

☆トピックス
 旧・ミサワリゾートで2005年に三井不動産グループと資本提携。ゴルフ場、ホテルなどの運営受託、再生事業が柱。リゾートの楽しさをより多くの人々に知ってもらおうと、様々なイベント企画を開催し、注目を集めている。