キプロスをめぐる不透明感高まりリスク回避の動き

黒田日銀総裁の会見は新鮮味なし
昨日の海外時間には、キプロスを巡る報道が錯綜する中、今後の救済に関する不透明感が高まってリスク回避の動きでユーロ売りが強まりました。リスク回避の動きで米長期金利が低下したこともあって円買いも強まりました。

欧州時間序盤、発表されたフランス、ドイツ、ユーロ圏の製造業、サービス業のPMIがいずれも予想を下回ったことから欧州株が売られ、ユーロ売りが強まってユーロドルは1.2880付近まで、ユーロ円は123.20円台まで下落しました。その後黒田日銀総裁らの就任会見が行われましたが、報道を待つ間から円買いが強まりました。黒田総裁は「デフレ脱却に向けてやれることは何でもやっていく」「量的、質的の両面から大胆な金融緩和を進める」と述べる一方「為替について基本的に市場に任せ、国際合意に従う」と述べたこともあってさらに円買いが強まってドル円は95.00円台まで、ユーロ円は122.70円台まで下落しました。一方ユーロドルは「キプロスはロシアから約50億ユーロの融資獲得を模索している」などと報じられたことから1.2920台まで反発しました。

NY時間にはいって、発表された米・新規失業保険申請件数は予想よりもやや良い結果でしたが、その後むしろ米長期金利が低下する展開となって、一旦は95.40円台まで反発していたドル円は再び95.00円台まで下落しました。一方ユーロは、メドベージェフ露首相が「EU委員長とキプロスについて協議する計画がある」などと述べたことから一旦1.2930台まで上昇しましたが、各国株価が下落したことから反落し、FT紙が「ECBはキプロスに対し、EUやIMFとの救済合意を25日まで待つが、さもなければ同国の銀行への緊急資金供給を打ち切ると伝えた」と報じたことやユーロ圏高官が「キプロスは銀行課税で早期の合意がなければ、大手行の清算が必要になるだろう」「金融セクターが崩壊ならキプロスはユーロ圏からの離脱を強いられる可能性ある」などと述べたことからユーロドルは1.2880台まで、ユーロ円は122.40円台まで下落しました。

NY時間午後かけて、発表された米・3月フィラデルフィア連銀景況指数が予想よりも良かったこともあってNYダウが反発したことからユーロも買い戻され、ユーロドルは1.2940台まで、ユーロ円は123.40円台まで、ドル円も95.40円付近まで上昇しました。しかしキプロス財務相が「債務水準が原因で、ロシアは融資を支援できない」と述べたことや、キプロスのポピュラー銀行が閉鎖されるなどのうわさが市場参加者に広がったことなどから再び株価が下落、ユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.2880台まで、ユーロ円は122.00円台まで、ドル円も94.50円台まで下落しました。
その後キプロス中銀総裁が「ポピュラー銀行の破綻を回避し、10万ユーロまでの預金者を保護する」としたことなどからユーロが買い戻され、ユーロドルが1.2920台まで上昇する場面もありましたが、S&Pがキプロスを格下げしたことや、「ロシアはキプロス政府の提案を全て拒否した」などと報じられたことから再びユーロは軟化し、ユーロドルは1.2890付近まで反落しました。

今日の海外時間には独・3月IFO景況指数の発表が予定されています。