<話題の焦点>=農業は成長産業、生産性向上や大規模化で製品需要拡大

 安倍首相は3月15日にTPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加を正式に表明した。農林水産分野の重点5品目であるコメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物の関税維持を最優先とする一方で、攻めの農業政策の推進が同時に図られることになる。

 そのため農産品の輸出拡大政策が採られよう。日本の農産品は生産技術や安全性が極めて高く、栄養価の高い野菜やコメなどの穀物、糖度の高い果物など、政策支援で生産性を向上させれば付加価値の高い農産物を作れる環境が整っている。農林水産省では2011年で4500億円程度の農林水産品の輸出額を、20年をメドに1兆円規模に倍増する計画だ。

 また、09年の農地法の改正で農地のリースが行えるようになり、農業に参入する企業が増加傾向にあるが、これを促進する政策も採られよう。農家にとっては耕作放棄地など農地の有効活用ができる一方、農業の大規模化や集約化につながり、国際競争力の向上に貢献するからだ。

 農業の成長産業化を図る施策の始動で、生産性向上や大規模化・集約化の促進を背景に表の農業関連の製品需要は、中期的な拡大の方向が見えてきた。

◆農業の国際競争力強化策で注目される20銘柄

☆農業機械
 クボタ<6326.T>、井関農機<6310.T>、タカキタ<6325.T>
☆農薬
 住友化学<4005.T>、クミアイ化学<4996.T>、日本農薬<4997.T>
 イハラケミカル<4989.T>、北興化学<4992.T>、アグロカネショウ<4955.T>
☆肥料
 コープケミカル<4003.T>、日産化学<4021.T>、片倉チッカリン<4031.T>、日東エフシー<4033.T>
☆種子・種苗
 サカタのタネ<1377.T>、カネコ種苗<1376.OS>、雪印メグミルク<2270.T>、ベルグアース<1383.OS>
☆配合飼料
 日本配合飼料<2056.T>、協同飼料<2052.T>、中部飼料<2053.T>

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)