<株式トピックス>=全人代からの中国関連銘柄への視点

 昨年9月に、尖閣諸島を巡る領有権問題で日中関係が深刻化して以降、両国の経済活動にも甚大な影響が続いている。日系メーカーが現地で製造・販売している自動車や建設機械などにその影響が顕著に出ており、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、不二越<6474.T>といった企業の業績や株価に影を落としている。
 その一方で、生活に密着した紙おむつ・生理用品のユニ・チャーム<8113.T>や、化粧品の資生堂<4911.T>、ベビー用品のピジョン<7956.T>といった企業では、マイナス影響も比較的軽微で、〝不買運動〟も早期に収束し、立ち直りも早いようだ。
 3月5日から開催された中国の全人代(全国人民代表大会)で打ち出された方針のなかに、今後も中国市場の開拓を目指す日本企業にとって、ビジネスチャンスにつながる点があった。
 2013年からの重要方針として「都市化の推進」が挙げられている。これは、向こう10年間で4億人を都市住民とし、中間層の底上げによって経済成長を図ろうというものだ。現在の中国で最大の問題は、農村部(内陸部)と都市部(沿岸部)の所得格差拡大への大きな不満だ。
 これを解消するために、習近平新指導部は、農村から就労機会の多い都市へ人の動きを促すことで、中国国民全体の所得水準を底上げすることを目指している。都市化の過程で当然拡大する都市不動産開発やインフラ整備も、所得拡大に一役買うことになる。
 短期的には、建設機械などインフラ整備関連の企業、そして中期的には、日用品など都市生活に密着した商品を製造するメーカーまでも活躍場面が広がることになる。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)