<株式トピックス>=「空売り規制見直し」の内容

 金融庁は、リーマン・ショック後の世界同時株安という非常事態を受けて、2008年10月から緊急避難措置として導入した株式売買の空売り規制を今秋にも緩和する方針だ。安倍晋三政権の「アベノミクス」断行による昨年11月以降の相場好転により、日経平均株価がリーマン・ショック前の水準を回復したことを受けた規制の見直しといえる。
 今回の見直しで焦点となるのは、08年に緊急措置として導入された空売りポジションの報告・公表制度を恒久措置に改める点。空売り残高の割合が0.2%以上に達した時点で報告義務を課し、0.5%以上に達した場合には公表する制度とするものだ。
 また、空売り残高割合が0.3%、0.4%以上に達した場合や、当初の報告水準である0.2%を下回った場合には変更報告を義務づける。さらに、ポジションの公表後に0.5%を下回った場合にも公表を行う。
 加えて、08年以前から恒久措置として課されている空売りに対する価格規制を改め、空売りによる有価証券の価格が、前日終値と比較して10%以上低い価格に達した段階で、現行の価格規制と同じようなアップティック・ルール(直近で約定した価格よりも低い価格で空売りすることを禁じる規制)が適用される枠組みに移行する。
 こうした内容からも分かるように、この秋からの空売り規制の変更は〝緩和〟ではなく〝見直し〟といった方が適切といえそうで、決して株価の上昇を妨げる内容ではないことは理解しておきたい。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)