日銀金融政策決定会合、米雇用統計をどのように消化するか

ドル建て金相場は手掛かり難で膠着気味
ドル/円相場は、94~95円の比較的狭いレンジ内で揉み合う展開になっている。3月12日の96.71円をピークにドル高・円安圧力は一服した形だが、特に積極的にドル売り・円買いを仕掛けるような材料がある訳でもなく、方向性を欠いている。今週は、4月3~4日に日本銀行金融政策決定会合、4日に欧州中央銀行(ECB)理事会、5日に3月米雇用統計と重要イベントが続くことで、展開を読みづらい相場環境にある。

まずは日銀金融政策決定会合であるが、黒田新総裁の就任後で始めての会合となることで、マーケットの期待感は著しく高くなっている。同総裁は、質的・量的に従来とは異なる金融緩和政策を打ち出す方針を示しており、具体的には2014年から予定されている無制限緩和の前倒し、基金分の国債購入と従来国債買い入れの統合、購入対象国債の残存期間延長といった案が浮上している。このため、これまで思惑が先行してきた金融緩和策が実行に移されるステージを迎えているという意味では、円安の方向性が再確認できる状況にある。

ただ、既にこうした方向性はマーケットで広く周知されているため、逆に「これで当面の円売り材料は出尽くした」との評価に変わる可能性も否定できない。期末の需給要因が排除されることがドル高・円安要因になるも、こればかりは事前の予測が難しい。仮に、材料出尽くしとなった場合は92.50円水準までドル安・円高が進むリスクを想定しつつ、基調はドル高・円安との曖昧な評価に留めておきたい。日銀会合後に円相場の急落があれば、ドル/円相場には物色妙味がある。上値目途は95.50円。

一方、米雇用統計に関しては、前月同様に強めの数値が予測されている。ただ、足元では欧州リスクを完全に払拭できていないために米国債需要も根強いことを考慮すれば、雇用統計後の米金利の上昇余地は小さく、ドルサイドからのドル高・円安圧力は限定されよう。

さて、ドル建て金相場の方であるが、こちらも手掛かり難で1,600ドルの節目を挟んで膠着気味の展開になっている。特に目新しい材料はなく、今後もドル、CRB商品指数、株価動向などを眺めながらの不安定な地合を想定している。

米金融緩和政策が早期に縮小・停止されるとの見方が若干後退していること、金上場投資信託(ETF)の売却圧力が鈍化していることなどが、下値不安を後退させるも、改めて買い進む材料も見当たらない状況に。2月との比較では間違いなく相場環境が改善しているが、値動きの鈍さから売り買い双方の市場離脱が進んでいるマーケットとなっている。