いよいよ明日から日銀金融政策決定会合

ブラック・アウト期間
明日、明後日、黒田新総裁体制で初めての日銀金融政策決定会合が行われます。

昨年末からの円安相場の大きな原因の一つは、当時の白川日銀総裁退任後の新しい日銀総裁が「次元の違う大胆な金融緩和」を行う事に対する期待感でした。この期待は、新総裁候補者が様々なメディアを通じて大胆な金融緩和に対する意欲を述べる事で継続してきました。

しかし、実際に黒田新体制での日銀金融政策決定会合が行われる直前になって、やや円高方向への調整の動きとなってしまっています。

もちろん、80円付近から90円台半ばまでわずか4ヶ月で20%近くも円安が進んだ後ですから、多少の調整はあって当然です。また現在の調整の動きの主な要因は、アメリカの長期金利が低下する一方で日本の長期金利が下げ止まって反発したことです。

ただ、それに加えてこれまで黒田日銀総裁が次回の日銀金融政策決定会合などでどういった決定を行うのか、という事を話しすぎているのが気になります。今日行われた衆院予算委員会でも「(長期国債の買い入れについて)資産買い入れ等基金と、成長通貨供給のために行っている輪番オペを統合する」「今後さらに長期国債の購入額を増加させていくということになると、現在の日銀券ルールは当分の間、守ることはできない」などと発言しています。

通常、中央銀行の政策委員会が開催される直前は、ブラックアウト期間と呼ばれ、委員会の出席者は金融政策について踏み込んだ発言を禁じられています。日銀も政策委員の申し合わせで金融政策決定会合開始の2営業日前から会合終了当日の総裁記者会見終了時までの期間は、原則として金融政策および金融経済情勢に関して発言をしない、とされています。今日の場合は国会の答弁ですので、申し合わせの範囲外ですから問題はないのですが、そもそもなぜこういったブラックアウト期間が設けられているのか、を考えると少し話しすぎ、という印象があります。

ブラックアウト期間は、委員会での決定が、事前に市場に織り込まれすぎてしまうと、実際に新たな政策を決定してもその効果が薄れてしまったり、意図したような結果にならなかったりする事を防ぐためのものです。

今回の日銀金融政策決定会合は、世界中から注目されていますが、事前にこれだけ情報が出てきてしまうと、「もうこれ以上のサプライズはない」「結局これまでの延長なのでは」などとという思惑や疑念が強まって、円売りのポジションの手仕舞い(=円買い)が出やすくなったと考えられます。