〝黒田バズーカ砲〟の「威力」と「残弾数」

日銀政策決定会合、それぞれの見方
これまでの日銀政策決定会合後の市場反応のなかでも、かなり上位にランクされる〝ポジティブサプライズ〟だったようで、一部では「黒田バズーカ砲炸裂」との表現も飛び出しているほどだ。
国内株式を初めとした金融相場は一つ上のベクトルに足を向けつつあるようだ。

ところが、今回の予想を上回る追加金融緩和策を〝ネガティブサプライズ〟と受け止めて、歯ぎしりして悔しがっている人たちがいる。過去に何度となく経験させられた、日銀会合後の〝期待外れの売り〟に期待して、日経平均株価先物の1万2000円や1万1500円の水準で売りポジションを建てていた向きや、外国為替市場で追加緩和策の内容への失望に伴う円高・ドル安進行を想定して円買い・ドル売りのポジションを持っていた投資家達だ。

今回の日銀会合についても、かなり早い時期から実施可能な政策の〝主なメニュー〟が取りざたされていたことから、「大きなサプライズは望めないのでは」との見方も根強く、一部では「具体的な金融緩和策は、4月26日の次回会合にずれ込む」との見方も出ていたほどだ。

しかし結果的にはそのような通例を見事に吹き飛ばした「黒田バズーカ砲」は非常に評価できる。

ただ、この空気に水を指すわけではないが、少し気になるのは、黒田総裁が会合後の記者会見で、新たに導入を決めた金融緩和措置について「戦力の逐次投入はしない。現時点で必要な措置を全て講じた」と話していること。今回の政策が強力なバズーカ砲であることは認めるが、今後の弾切れにやや不安が残る。

危惧であってくれれば言う事は無いが、まだ市場は「黒田バズーカ砲」の威力には称賛したが弾数までは織り込んでいないようにも見える。市場がアツい時ほど冷静に見る視点、これも大事である。