<株式トピックス>=〝苦節10年〟ようやく開花した東証

 「株式投資の極意はタイミング」と良くいうが、日本取引所グループ<8697.T>の今年の大発会1月4日の新規上場は、まさに絶好のタイミングだったといえそうだ。昨年11月半ば以降継続している上昇活況相場の追い風をまともに受けて、日本取引所の株価は上昇を加速させている。11日終値も前日比1410円高の1万2190円と13%もの上昇となった。これで、大発会(1月4日)の公開初値3740円に比べて、わずか3カ月あまりで、実に株価は3.25倍の急騰をみせているのだ。まさに、〝快挙〟といってもいいだろう。特に、黒田日銀新体制よる「量的・質的金融緩和」が発表されてからの上昇が加速している。
 東京証券取引所は、2001年11月に株式会社に組織変更して以降、常に株式上場を目指してきたものの、様々な障害に阻まれて苦節10年を経てようやく上場に漕ぎ着けた経緯がある。
 2004年には、大阪証券取引所が当時のヘラクレス市場に上場して先を越され、ようやく上場に向けての準備が整い、軌道に乗り始めた矢先の2006年1月、ライブドア事件の捜査着手がきっかけとなり、大量の売り注文にシステム処理が対応できず、前代未聞の取引所の都合による全銘柄の取引停止に追い込まれ、大きな批判を浴びた。これを改善するため、システム能力の大幅な向上が完成しかけた2008年9月にリーマン・ショックが勃発。全体相場の急落に見舞われ、再び上場は先送りされる事態となった。
 こうした紆余曲折を経て、東証単独での上場は諦め、大証に吸収合併してもらうかたちでの統合で、ようやく上場に到ったわけだ。今後は、急上昇している株価を維持することが大きな課題となる。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)