欧州3月自動車販売

ドイツの景気悪化が鮮明に

今日、欧州自動車工業会が発表したEUの3月の新車販売台数は、約131万台と前年同月比10.2%減となり、第1四半期全体では前年同期比9.8%減となりました。この中でも特に欧州最大の市場であるドイツの落ち込みが目立っていて、ドイツの3月自動車販売は前年比17.1%減、第1四半期は前年同期比12.9%減となっています。

ユーロ圏では景気後退の中失業率の上昇が続いていて、2月の失業率は統計開始(1995年)以来最悪の12%に達しています。またGDP成長率も昨年第1四半期から4四半期連続で(前年比)マイナス成長となっていて、第4四半期は前年同期比-0.9%と次第にマイナス幅を拡大しています。

そんな状況ではありますが、キプロスの問題が一段落したとみられる中、為替市場ではユーロの買戻しが強まっています。対ドルでも1.3台を回復しましたが、特に対円では昨年後半から一気に30%もユーロ高になっています。

ユーロ高円安で、日本の自動車メーカーにとっては競争条件が有利になっていますが、ドイツなどユーロ圏の自動車メーカーから見ればそれだけ競争条件が悪化しています。それに加えて肝心の欧州内での販売が落ち込んでいるわけですから、今後の企業業績や、雇用などにも悪い影響が続く事が予想できます。

今後イタリアの大統領選挙や、その後に実施されるであろう国会の再選挙、ギリシャがさらなる債務免除を求める可能性、またスロベニアの債務懸念などユーロ圏では今後も不確定要素が山積みです。そしてドイツの景気悪化が鮮明になってくる中で、秋には総選挙が予定されていますので、今後ユーロ圏の景気などのファンダメンタルズの悪化とともに、南北の不協和音が目立ってくれば、短期的にはともかく、中長期的には再びユーロ売りが強まるのではないでしょうか。