G20は押し目買いの好機となるか

これまでの相場展開 : 麻生発言をきっかけに円売り活発化
このところ、円の下落ピッチがやや鈍っていたように思えるが、本日の東京市場では、G20財務相・中央銀行総裁会議に出席中の麻生財務相が「日本の政策に対する異論はなかった」などと発言した事をきっかけに円売りが活発化しており、ドル/円は98円台後半まで上昇した。これは、G20諸国による円安批判噴出に対する警戒感が緩んだためと見られ、裏を返せば「今回のG20を無難に通過すれば再び円安基調が復活」と考える参加者が多い事を示唆しているとも考えられる。
本日の注目点 : G20要人発言には警戒も
今回のG20については、声明の為替に関する部分は前回のそれをほぼ踏襲するとも伝えられており、その意味でも大きな波乱はなさそうだ。ただ、全くの無警戒で居られないのは個別の要人発言だろう。今年2月12日、G7が「為替は市場で決定されるべき」「各国の財政、金融政策は為替レートではなく国内に向けられることを再確認」などとする緊急共同声明を発表した事は記憶に新しい。その直後に、麻生財務相が「日本の政策が円安誘導ではない事が(G7で)正しく認識された」との見解を示すと急激に円安が進行したが、これに反論するかのようにG7当局者から「声明は誤解されており、声明は過度な円安に対する懸念を示した」との見解が示されると一転して円が買い戻される事になった。本日も麻生財務相の発言を受けて円が売られているだけに、同様の反論が出る可能性は否定できない。
今後の展開 : 97円台は「押し目買い」の好機?
もっとも、個別の発言に円安基調を転換させるだけの力があるとは思えない。仮にこうした発言によってドル/円が下落する事になれば(特に97円台は)投資家にとって「押し目買い」の好機と写るだろう。