<株式トピックス>=広がる〝シェール革命〟の影響

 2008年に100万Btu(英熱量単位)=10ドル台(天然ガス指標価格のNYMEX天然ガス先物相場)だった天然ガスの価格は、シェール革命による増産見通しが現実性を帯びるなかで、長期下落トレンドを強いられて、現状は3~4ドル台での推移となっている。一方、原油先物価格は、代表的指標のWTIで1バレル=88ドル台を維持しているものの、今後下落する可能性を秘めている。 
 シェールガス・オイルは、シェールと呼ばれる硬い岩盤のごく小さな隙間に閉じ込められている天然ガスや石油のこと。米国では地下2000~3000メートルに埋蔵されているケースが多い。近年、技術の進歩によるシェール層の開発が可能となり、地中から取り出せるガスや石油の量が格段に増え、従来の石油エネルギーを巡る構図が大きな変化を迫られている。
 このままシェールガスの採掘が順調に進めば、近い将来に米国は世界最大の産油国となり、中東やアジアの産油国は価格下落と輸出量の減少で苦境に立たされることになる。石油資源の輸出で外貨を獲得することで、自国経済を何とか維持してきたロシアは深刻な状況が想定される。安倍晋三首相が大型連休中にロシアを訪問するが、プーチン首相としては、北方領土問題の交渉を材料に、なんとか日本に天然ガスを売り込もうと狙っているわけだ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)