<私の相場観>=第一生命経済研究所・主任エコノミスト 桂畑 誠治氏

 全体相場は上昇ピッチが速いだけに短期的な調整局面も予想されるところだが、内外に株を買いたい向きはまだ多く存在しており、基本的に相場は強い。6月末に向けて今後一段と上値を指向する展開となりそうだ。

 今は短期的な企業業績の変化や円安効果を背景に資金が流入しているが、日本株に中長期的な買いを誘導できるか否かは、アベノミクスの3本目の矢である、成長戦略の具現化とその実行性にある。TPPの動向を睨みつつ、規制緩和の動きが進捗すれば、海外の年金やミューチュアルファンドなど足の長い資金の本格参戦も期待できる。

 今年の日本の経済成長率は大方の見通しから上振れする可能性が高い。四半期ベースでみても既にその兆候は表れており、4~6月期には年率換算で3%台半ばの伸び率が視界に入る。これは景気対策の浸透や円安の恩恵、さらに株高がもたらせた資産効果も大きい。

 日経平均株価は6月末までに上値1万6000円を試す展開を想定。押し目形成場面でも下値は1万4000円程度とみている。その中、円安を背景に輸出株が相対的優位性を発揮しそうだ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)