1万5000円回復も異変あり

東証1部で1000銘柄が下落
15日の東京株式市場は、欧米株上昇と円安を背景に大きく買いが先行し、輸出関連など主力株買われ、日経平均株価は終値で、前日比337円高の1万5096円と、08年1月以来の1万5000円台を回復した。これは、外国人投資家が輸出関連の自動車、電機などの主力大型株を集中物色しているためだ。日経平均が1万4000円台に乗せた5月7日から、わずか1週間で1万5000円を突破したことになる。

 ところがこの急騰相場の半面、東証1部の値下がり銘柄数が1000を超えるなど大幅に下落する銘柄が目立つ異例の事態となった。日経225種採用銘柄、なかでもTOPIX(東証株価指数)コア30など時価総額の大きな銘柄が集中物色されたことから、15日のTOPIXの上昇率1.8%に対して、コア30指数の上昇率は、2.9%に達している。また、東証の規模別株価指数でも大型株が2.5%上昇した半面、小型株は1.8%の下落となった。これは、年初から急騰劇を演じてきたアイフル<8515.T>などの消費者金融や、ケネディクス<4321.T>などの不動産、グリー<3632.T>などインターネット関連に個人投資家が利益確定売りを集中させたものと見られている。

 市場の一部には、ヘッジファンドの決算期のひとつである6月末を控えて、45日ルール(※別項参照)に対する思惑から個人投資家が利益確定売りを急いだとの見方も出ている。

 さらに、新興市場では東証マザーズ指数が急反落。終値は前日比86.32ポイント安の966.63となり、1日の下げ幅としては06年7月18日以来、約6年10カ月ぶりの大幅下落となった。これは、ユーグレナ<2931.T>など、これまで短期急騰をみせていたバイオ関連銘柄が軒並み急落したためだ。15日の東証マザーズの下落率上位をみると前日比15%以上急落ものが18銘柄にも達する過激な状態となり、市場関係者のあいだでは〝追い証〟の発生も取りざたされるほどだ。

 あす(16日)の東京株式市場は、外国為替市場で継続している円安・ドル高の動きに支えられるかたちで、日経平均株価は続伸する見通しだ。ただ、一方では短期間に急上昇をみせてきた消費者金融、不動産、インターネット関連などの材料株や、新興市場のバイオ関連銘柄などに対する個人投資家からの売りが継続する可能性もあり、一段と跛行色が強まりそうだ。

※<45日ルール>=多くのヘッジファンドは、四半期末の解約に関して、解約日の45日前までに解約申請するよう規定している。45日ルールの申請最終日には、投資家からの償還請求により、ヘッジファンドの売買が相場に大きな影響を及ぼすこともあるとされる。