成長戦略関連を循環物色

アメリカの出口戦略思惑で
20日の東京株式市場は、前週末17日の米国で円が、一時1ドル=103円30銭台まで売られたことなどを好感して買い優勢となった。17日の米株式市場では、5月の米消費者態度指数の大幅上昇で米景気回復への期待が強まり株価を押し上げたが、これは同時にFRB(米連邦準備制度理事会)の出口戦略(量的緩和策の縮小)の思惑にもつながり、円安・ドル高を誘発したためだ。日経平均株価終値は、前週末比222円高の1万5360円と連日で年初来高値を更新し、07年12月27日以来5年5カ月ぶりの高値水準となった。
海運業界は円安が強力な追い風に
 20日の上昇相場のなか、業種別で断然トップとなったのが〝海運〟だった。中国景気の先行き懸念や、海運市況低迷などが災いして株価面での出遅れが目立っていた。きょうは、日本のTPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加では、域内の物流需要が活発化するとの思惑が海運株の買いの根拠となっていたようだ。

 さらに、それにも増して海運業界にとって強力な追い風となりそうのが〝円安の加速〟だ。この円安が海運市況低迷によるマイナス影響を大きくカバーすることになりそうだ。例えば、日本郵船の場合、14年3月期の連結営業利益を455億円(前期比2.6倍)と予想している。同社は、今期の想定為替レートを、1ドル=90円とし、ドルに対して1円の変動で約16億円の為替感応度となっていることから、現況の1ドル=102円で推移すると仮定すれば、単純計算で102円-90円=12円、12円×16億円=192億円もの増益要因となり、通期の営業利益は、455億円から637億円に上方修正されることになる勘定だ。もちろん実際は、そう単純ではないが、大手海運会社にとって、円安が強力な追い風となることは確かだ。
日経平均は続伸歩調
 あす(21日)の東京株式市場は、継続する円安傾向を背景に日経平均株価は続伸歩調となりそうだ。安倍晋三首相の打ち出している農業政策など様々な〝成長戦略〟を買い手掛かり材料として、関連銘柄を循環物色する流れが継続している。