日経平均は“長期上昇相場の踊り場”と考える

市場心理が影響した大幅な「調整」との見方
 先週23日以降、それまでとは地合いが一変し、東京株式市場は急落変調相場に見舞われている。23日は前日比1143円安の1万4483円と急落し、2000年4月17日の1426円以来13年ぶりの大幅な下落。その後も連日の乱高下で1万4000円を巡る攻防など波乱相場が続いている。

 ただ、市場関係者の多くは今回の急落局面について「長期上昇相場の踊り場」と捉えているようだ。
その判断材料としては下記の項目があげられる。

 (1)アベノミクスと黒田日銀による〝異次元の金融緩和〟とそれに伴う円安加速を背景とした「金融相場」が想定を超えてオーバーシュートしたため、「業績相場」へのバトンタッチでやや不手際が生じ減速した。

 (2)この急落は、特にゴールデンウィーク明け以降の急騰による過熱感が沸点に達して破裂したという市場心理の変化が主な要因。あえて付け加えると、現地22日にバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、年内にもQE3(量的緩和第3弾)の縮小に踏み切る可能性を示唆した点だが、米国での影響は軽微だった。

 (3)大幅下落の今後の相場への影響を見通す上で、現状を冷静に認識する必要がある。日経平均株価が記録的な大幅下落となった割に、欧米、中国など海外株式相場や為替市場では、さほど大きなマイナス影響は出ていない点には注目。債券から株式に資金シフトする世界的なグレートローテーションの大きな流れに変化はなさそうだ。

 28日には昨年11月半ば以降の上昇相場では初めて、日経平均株価が終値で2日連続して25日移動平均線(1万4376円=28日)を下回っており、29日終値で奪回できるかどうかの正念場を迎えている。
※なお現時点(28日20時時点)の日経225先物が1万4,400円超と市場も25日移動平均線を意識しているように見える。

 今後も大幅下落による乱高下には引き続き注意が必要なものの、今回の調整は「下落トレンドへの転換」とは捉えず、あくまでも「調整」との見方が市場関係者の間では多数派である点は留意して頂きたい。