<株式トピックス>=6月相場で反転上昇のきっかけを掴めるのか

 今年の5月相場(東京株式市場)はまさに相場格言の「セルインメイ(5月に売れ)」を立証するような事態となってしまった。月の前半には誰も予想してなかった5月の10カ月ぶり月足陰線の大転換を招いた。
 市場関係者のあいだでは、昨年11月半ば以降、安倍晋三首相による「アベノミクス3本の矢」や、黒田東彦日銀総裁の「異次元の金融緩和」を手掛かりに上昇してきた「アベノミクス相場」の第一幕が終了したとの見方が広がっている。
 さて、6月相場で果たして反転上昇のきっかけを掴めるのか。最初のイベントとなりそうなのは、5日に予定されている安倍首相による「成長戦略第3弾」の発表だ。民間資金活用による社会資本整備推進や、企業の設備投資促進などを打ち出す見通しだが、ここにきて、成長戦略への見方もやや色褪せてきており、大きなプラスインパクトは期待できそうもない。
 次が7日の米5月雇用統計。これで景気回復期待が高まれば、FRB(米連邦準備制度理事会)による〝出口戦略〟模索の観測が浮上し、改めてドル買い・円売りが加速するようなことになれば、日本株にとってはプラス材料といえる。ただ、NYダウ平均株価下落の懸念も同時にはらんでいることには警戒が必要だ。
 10~11日には、日銀の金融政策決定会合が開催されるが、これだけの大幅な株価下落を受けての会合だけに、黒田総裁がマーケットに対して何らかの意思表示をしないと、失望売りを招く懸念も十分ある。
 14日には、政府が「成長戦略」と「骨太の方針」の閣議決定を予定している。この日はちょうど、株価指数先物・オプションのメジャーSQ(特別清算指数値)算出日に当たっている。今回の下落相場加速の要因が需給の崩れにあったことを考えると、先物やオプションが一旦ある程度整理されることは、反転上昇のきっかけとなりそうだ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)