米経済指標が強かったことから米株式市場下落?

ドル円は日経平均株価と米長期金利の綱引き
先週金曜日、相次いで発表された米・5月シカゴ購買部協会景気指数、米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数がいずれも予想を上回ったことから、一旦はドル買いが強まりました。しかしその後引けにかけてNYダウや欧州株が下落したことからドル円も下落しました。

指標結果は予想よりも良かったのですが、株式市場の上昇はなぜ続かずに逆に大幅安になったのでしょうか?

NYダウは今年に入って大きな調整もなく一貫して上昇してきました。3月にはリーマンショック前につけた史上最高値を更新し、その後も10%近く上昇しました。この上昇の背景には、もちろん米経済の回復がありますが、それと並んで世界的な金融緩和政策による金余りも大きな要因です。

現在、米FRBが行っている月間850億ドルという巨額の債券買入れが今年年末までにも縮小する、という見方が広がっている中、金曜日のように経済指標結果が良かった時には、その緩和縮小の時期が近づくのではないか、という危惧が強まります。経済指標が強いということは、米国の実体経済にとってはもちろんいいことですし、その事は株価にとってもプラスの要因です。しかし、経済の回復の結果極端な金融緩和政策が縮小し、最終的に金利上昇局面と迎えるとすれば、歴史的な緩和政策による過剰流動性によって支えられた株価の上昇分が剥落することが予想されることから、株式相場に一時的な圧力が加わるのです。

ドル円相場は、このところ株式市場との相関性が高くなっていましたので、13000円台前半という現在の日経平均の水準から見ると、1ドル=100円を大きく割り込んでいても不思議ではないのですが、2.1%を終える水準で高止まりしている米長期金利がドル円を底堅くしている、と考えられます。しかし日経平均がもう一段の下げとなれば、比較的しっかりしていると考えられる100円絡みの水準を割り込んでいくと予想できます。