流れが一気に巻き戻される“大波乱”の可能性についても…

基本は“良ければ買い”“悪ければ売り”
 経済指標というものは、「内容が良ければ当該通貨が買われ」「内容が悪ければ当該通貨は売られる」というのが通常となります。米国の場合は、「米経済指標が良ければ“ドル買い”」「悪ければ“ドル売り”」というのが通常となります。
QE早期縮小/停止の思惑で変調…?
 ところが「QEの早期縮小/停止」への思惑台頭で、この流れに異変が生じました。「良い内容⇒QE観測の高まり⇒株安⇒“ドル売り”」「悪い内容⇒QE観測は後退⇒株高⇒“ドル買い”」と、通常とは逆の動きを見せることが少なくないようになったからです。とりわけ底堅いとされた「1ドル=100円」を割り込んでからはこの傾向が強く、不安定さが増す中で“上を下への乱高下”も散見されています。これが最近までの傾向でした。
直前になってさらに変調…?
 ところがさらに、前哨戦とされる一昨日(5日)の米ADP雇用統計(民間)発表時には、事前予想を下回る「悪い内容」だったものの、株(NYダウ)は買われることなく、“ドル売り”が進行するという、“通常の動き”へと再び戻った感があります。マーケットが「相当不安定」になっている証左であり、マーケットの見方もコロコロと変わる“不安定さ”が窺えるところです。
「不安定×不安定」の相乗効果に要警戒
 こうした状況下で、事前予想と大きな乖離が発生するケースが少なくない、「不安定な米雇用統計」が発表されます。

 非農業部門雇用者数は前月比+16.5万人程度と予想されており、「予想通りもしくは上回ると“ドル買い”」「下回ると“ドル売り”」と考えるのが自然となりますが、ただし現在は「マーケットそのものが不安定」な状況です。このためまた「良い内容⇒QE観測の高まり⇒株安⇒“ドル売り”」「悪い内容⇒QE観測は後退⇒株高⇒“ドル買い”」にいつ戻らないとも限らず、結果次第では「不安定×不安定」が相乗効果となって想定を遥に上回る値動きとなってもおかしくありません。
真空地帯は急変動の下地…?
 昨日の急落で“97.00円から下方向(96円台)”と“97.50円から上方向”はオーダー状況が薄い、いわゆる“真空地帯”となっています。このため一旦動き出すと値動きが一気に加速されかねません。既に本稿執筆時(7日12:00現在)には下方向にレンジがシフトした感がありますが、発表時にはどのレンジに位置しているかは不明です。

 「予想通りもしくは上回ると“ドル買い”」「下回ると“ドル売り”」が基本路線となりますが、流れが一気に巻き戻される“大波乱”の可能性についても、頭の片隅に入れておきたいところです。