「一服感台頭」には無理がある…!?

ビッグイベント前にも関わらず、荒い値動き - ドル円・クロス円
※ご注意:予想期間は6月11日と表示されていますが、本日(10日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 またしても先週末は、円およびドルが乱高下する展開となりました。

 日経平均が軟調推移する中、東京タイムは概ねリスク回避の円買いが優勢でした。その後に厚生労働省から「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の中期計画変更を日本時間15時から説明」との報を受けて、一転して円売りとなる場面も見られましたが、発表された内容はマーケットの期待に応えるほどのインパクトは無く、再び円買いが進行しました。こうしてNYタイムまで95円半ば~97円台を行き来するという、荒い値動きとなりました。
“マチマチ”の結果を受けて乱高下 - 米雇用統計
 こうして迎えたメインイベントである米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前回および事前予想を上回ったものの、失業率は1ポイント後退するという“マチマチ”の結果となりました。このため方向感はより定まらず、発表直後にはさらに輪をかけた乱高下を演じました。95円半ばで発表を迎えたドル円は一旦は96円前半へと反発したものの、そこからわずか3分ほどで95円ラインを一時Bidで割り込む急落を演じました。さらにそこから3分ほどで再び96円前半へと値を戻すと、その後はQE(米量的緩和)早期縮小/停止観測の後退を背景にNYダウが大幅上昇するに伴って97円半ばへと上値を拡大するという“値幅”も“スピード感”も極めて激しい“大きな往って来いの乱高下”を演じて先週の取引を終えています。
“巻き戻し”と“日銀政策決定会合”
 こうして大波乱を経た直後となる週明けの本日は、先週末にかけて進行した“日経平均急落ならびに円急騰の巻き戻し”と、そして“10-11日に予定される日銀政策決定会合”を意識した展開が想定されるところです。

 特に後者は、先週公表された「第3の矢(成長戦略)」が失望を招いただけに、「第2の矢(金融政策)の強化」が意識されており、日銀版LTRO(長期資金供給オペ)導入の可能性も指摘されています。債券市場の安定化は、当然、日経平均の下げ止まりと円買い戻しを阻止する動きが期待されるからです。
上方向への圧力がかかりやすい…!?
 先週末の大波乱を演じた直後であるだけに「一旦は一服感が台頭する」との見方も一部で存在します。しかし株式市場との連動性が高まっている状況下、動きが落ち着くと考えるのは少々無理があります。98.70円付近には一目均衡表転換線が、また99.40円付近には50日移動平均線が待ち構えていることから「一部で期待される100円の大台回復」がすんなり達成できるかといえばこちらも少々無理がありますが、前記した要因はいずれも上方向への圧力がかかりやすい要因だけに、注意しておきたいところです。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:99.604(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:99.407(50日移動平均線)
上値3:99.000(大台)
上値2:98.566(ピボット1stレジスタンス)
上値1:97.779(6/7高値)
前営業日終値:97.528
下値1:97.319(日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値2:97.000(大台)
下値3:96.410(100日移動平均線)
下値4:96.010(6/7安値からの61.8%押し、大台)
下値5:95.703(ピボット1stサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
12:50 ドル円 抵抗・支持ライン追加