<どうみる日銀会合> 第一生命経済研究所・首席エコノミスト 嶌峰義清氏

 日銀は、今回の金融政策決定会合で、何らかのアクションを起こすべきだったとみている。しかし結果は「ゼロ回答」だった。これに対して、市場は「大変な期待外れ」と受け止めたと思う。
 日銀は、今後2年間で2%の物価上昇を達成するという“神がかり”的な目標に挑んでいるが、そのためには、市場の期待感を高める適切な対応がないと難しい。
 景気が良くなれば金利が上昇するというスタンスでは、従来の日銀の姿勢と変わらない。米国では景気回復が見えてくるなかで、量的緩和の第2弾、第3弾を決めた。日銀の今回の決定は、米国が進めてきた金融政策の意味が分かっていないのではとの疑念も抱かせる。
 国内景気が大きく失速でもすれば別だが、日銀は今後も動かないままではないかとも感じさせる。これではデフレ脱却は期待できない。
 今回の決定を経て、日本市場が独自性を持って動く状況は失われ、以前と同様に海外情勢に左右されるマーケットとなることも起こり得るだろう。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)