<私の相場観>=楽天証券経済研究所・シニアマーケットアナリスト 土信田 雅之氏

 ここにきて株価はリバウンドの兆しをみせてはいるが、出来高を伴っておらず、その点で目先底入れとなるかどうかはまだ定かではない。これまでの上昇相場過程では、①企業業績の上振れ期待②アベノミクス効果③世界的な金融相場への期待という3つの推進エンジンがあったが、このうち3番目のマネーフローの部分で、FRBの出口戦略が取り沙汰される局面に至り変調をきたした、というのが今回の株式市場の大幅調整の背景だ。

 バーナンキFRB議長の任期は来年1月で切れるが、次の議長にバトンを渡す段階では出口戦略をはっきりさせておく必要を感じているはすだ。したがって、市場の興味も出口の有無ではなく、出口へのプロセスに向かっている。バーナンキ議長としては、QE縮小の過程でマーケットといかにうまく対話していくかに腐心することになる。

 アベノミクスについては7月の参院選通過までは、実現化への踏み込みを欠くことが予想され、それまでは全体相場の方向感も定まりにくい。参院選までの日経平均のレンジとしては下値1万2300円、上値1万3800円を想定している。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)