<マーケットアイ> 鉄鋼株に物色の矛先、市況関連への投資ニーズ顕在化(1)

 きのう19日の東京株式市場はFOMC(米連邦公開市場委員会)を前に、買い手控えも予想されたが、フタを開けてみればむしろ〝売り控え〟で、薄商いの中、全般は株価水準を切り上げる展開となった。ただ、ここ最近は主力株の上値が重い一方、材料株人気も日替わり傾向にあり、物色の方向性が今一つ定まっていない。その中で、にわかに浮上気配を示しているのが鉄鋼株や海運株などの市況関連だ。きのうは業種別騰落率で鉄鋼株が首位、海運株が2位を占めた。

 足もとは不透明な中国経済や欧州経済の動向から、世界景気の回復期待が強まっている状況とはいいにくい。「それだけに先のG8でも世界的な金融緩和環境の継続がコンセンサスとなった」(国内証券マーケットアナリスト)とみられている。これが過剰流動性期待を再燃させ、「世界景気回復に向けたベクトルが強まった」(同)という見方が出遅れていた鉄鋼株などに投機資金を向かわせる背景となっているようだ。

 実際、鉄鋼株を取り巻く環境は徐々に改善している。12年度第3四半期に国内粗鋼生産は2600万トンを割り込んだが、第4四半期には2663万トンと増加に転じており、13年度も回復傾向は続く見通しだ。経済産業省予測では4~6月期は2758万トン見込みとさらに増勢基調にある。国内復興需要の本格化が鉄鋼ニーズを創出、輸出についても、自動車メーカーが海外現地生産に注力する中、中間製品である熱延鋼板が好調で全体に貢献している。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)