<話題の焦点>=風疹急増で注目、ワクチン市場拡大へ

 国立感染症研究所が6月18日、風疹の発生動向調査結果を発表した。それによると今年6月12日までの累積報告数は1万102件となり、2009年(年間、以下同)の147件、10年の87件、11年の378件、12年の2392件に比べて半年で前年の5倍近くに拡大したことが分かった。

 風疹は、免疫のない女性が妊娠初期に罹患すると胎児にも感染し、出生児に障害を引き起こす可能性があることが指摘されている。これに伴い特に今年に入ってからは予防接種者が急増しているが、厚生労働省によると、現在のペースでは8月にもワクチンが一時的に不足する恐れも出ており、これまでの幅広い接種から、妊娠希望者や妊婦周囲の人間を優先して接種するよう方針転換を図るほどとなっている。

 これは一例だが、現在、国内ではワクチン市場が拡大している。医療用医薬品市場ではワクチンはニッチだが、ワクチンを接種することで医療費抑制や生産損失などを防ぐ効果もある。政府も安定的な供給体制の構築を進めており、定期接種する対象も拡大させている。

 がんやHIV、アルツハイマーなどの予防から治療目的のワクチン開発も進められており、ワクチン関連銘柄には注目したい。

◆主なワクチン関連銘柄
電化<4061.T>    子会社にワクチンを製造するデンカ生研を持つ
武田<4502.T>    不活化のポリオワクチンなどを開発中
アステラス<4503.T> UMNと提携しインフルエンザワクチンの販売権を取得
塩野義<4507.T>   食道がんや膀胱がんのワクチンを開発中
田辺三菱<4508.T>  百日咳や破傷風など混合ワクチン開発中
中外薬<4519.T>   抗インフルエンザ薬のタミフルを国内販売
アンジェス<4563.T> 漢方併用の子宮頸がんワクチンを開発中
OTS<4564.T>   ペプチドワクチンを製薬メーカーに導出
第一三共<4568.T>  グループ会社でインフルエンザワクチン開発中
大塚HD<4578.T>  扶桑薬品と膵臓がんのワクチンを開発中
UMN<4585.T>   アステラスと共同でインフルエンザワクチン共同開発

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)