リスク回避は一段落も、一段高には材料不足…!?

アジア株安定・リスク回避後退 - 円売り
※ご注意:予想期間は6月29日と表示されていますが、本日(28日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 リスク回避姿勢が後退したこともあり、昨日は主だった通貨に対して円が売られる展開が目立ちました。

 まず下落が続いていた中国株でしたが、昨日は比較的底堅く推移しました。このため日経平均は370円超の大幅上昇を見せ、これに新発の外貨建て投信に絡んだ円売りも加わり、東京タイムから円売りは進行していきました。
要人発言相次ぐ - さらにリスク回避後退
 またNYタイムに入ると、新規失業保険申請件数が減少するなど、事前予想を上回る米経済指標も目立ちました。何より「思ったほど改善しなければ、QE規模はさらに拡大し、期間も長期にわたって継続(ダドリー・NY連銀総裁)」「議長発言をマーケットが異なって解釈している可能性(ロックハート・アトランタ連銀総裁)」「2014年利上げ開始観測は、FRB予想より力強い経済成長を見込んでいることを示唆(パウエル・FRB理事)」等、FRB(米連邦準備制度理事会)幹部が「前倒し的に織り込むQE早期縮小」を牽制するコメントが相次いだことで、リスク回避姿勢はさらに後退していきました。こうして米株式・債券は共に堅調(長期金利は低下)となり、NYタイム中盤にかけてドル円は98円半ばへと上値を拡大していきました。
「日銀“ゼロ回答”前水準」突破なるか…?
 リスク回避姿勢の後退を背景にした円売りが進行する現況から、本日は目前に迫った「日銀“ゼロ回答”前水準(98.80円付近)」突破の有無がポイントということになってきそうです。仮に突破するようなことがあると、レンジ内の膠着で蓄積してきたパワーを吐き出し、ストップロスを絡める形で上値を一気に伸ばしてもおかしくありません。より注目度が高まる状況といえます。
しかし“ドル買い・円売り”の後押し要因は乏しい…
 しかしながら同ライン手前には、依然として分厚いドル売りオーダーが観測されています。このためそう簡単に突破するとは想定しづらく、昨日のFRB幹部コメントを背景にして米長期金利も低下傾向を見せています。リスク回避の後退は確かに“円売り”を促す要因ですが、一方で日米金利格差を背景にした“ドル買い”“円売り”は期待しづらく、後押しとなり得る要因は“短期筋の仕掛け的な動き”くらいしか想定しづらいのが現状です。
目先の下値メドは“日足・一目均衡表先行スパンの雲の下限”
 中国株の一段落で、従来通りの“QEの行方”にマーケットが舵を切った状況となりますが、もうしばらくは“リスク回避/選好”を窺いつつ、“上を下へと神経質に揺れ動く”展開をメインシナリオと想定しておきたいところです。

 そうなると目先の下値のメドは、やはりレンジの中心となる日足・一目均衡表先行スパンの雲の下限(98.15円付近)か…?
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:99.465(6/6高値)
上値4:99.280(6/10高値)
上値3:99.154(50日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:99.000(大台、6/11高値)
上値1:98.753(ピボット1stレジスタンス、日銀ゼロ回等前水準)
前営業日終値:98.343
下値1:98.145(日足・一目均衡表先行スパン下限/基準線)
下値2:97.748(ピボット1stサポート)
下値3:97.568(6/17安値)
下値4:97.253(20日移動平均線、10日移動平均線)
下値5:97.135(100日移動平均線、ピボット2ndサポート)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:23 ドル円 抵抗・支持ライン追加