参院の過半数確保は織り込み済み、市場の関心はその先へ

参院選スタート、選挙後は法人実効税率の引き下げ焦点
 参院選(21日投開票)が4日公示され、17日間の選挙戦が本格的にスタートした。安倍政権の経済政策「アベノミクス」に対する評価が最大の争点となり、自民、公明両党が非改選議席も合わせ参院の過半数を確保し、衆参の「ねじれ国会」が解消するかが焦点。選挙結果がその後の株価動向に大きく影響すると予想されるだけに、市場参加者の関心も高い。自民、公明両党が計63議席以上を獲得し、衆参のねじれ状態が解消されれば、内閣提出法案や国会同意人事が野党多数で否決されることがなくなり、安定した政権運営が可能となる。

 当面は、7月後半から本格化する3月期決算企業の第1四半期業績の発表と、参院選がスケジュール面ではビッグイベントになることは確かで、それらを通過すること自体が株価の安定度を増すことになりそうだ。ただ、自民党の勝利は、株価にかなりの部分既に織り込まれており、それ自体が大きなプラスのインパクトになることは期待薄だ。
選挙後の政策決断に注目
 問題は選挙後にアベノミクスの具体的な政策がスピード感を伴って実現できるかにある。とくに、従来の成長戦略のなかで、不透明となっている法人税の実効税率の引き下げや、労働市場の規制緩和などが、思い切って具体的に実現できるかに市場関係者の関心が集まっている。さらに、農業政策も含めたTPP(環太平洋経済連携協定)参加への地ならしや、消費増税についても待ったなしの決断が迫られる。

 万が一、過半数に到達しない場合や仮に過半数超えしたとしても上記政策への決断ができない場合などは市場の失望感を生む可能性が高い。選挙活動中の演説内容や選挙直後のコメントなどに注意が必要だ。