“下値の堅さ確認”が基本路線も…!?

FOMC議事録で大きく揺れ動く - ドル乱高下
※ご注意:予想期間は7月12日と表示されていますが、本日(11日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 「やや下方向」とは思っていましたが、まさかここまで動くとは・・・。

 株式市場がやや軟調推移となったこともあり、昨日は東京タイムから円高・ドル安傾向が目立ちました。それでも幾度となく下値を支える動きは見られており、“欧州早朝組の仕掛け的な動き”と“ポジション調整”が重なった欧州タイム序盤に100円の大台を割り込んだ際にも、それほど大きなストップロスを絡めることはありませんでした。下値追いが一巡した後には、100円半ばへと値を戻す動きも見せています。しかしながら堅調推移で始まったNYダウが下落に転じると、再び100円割れを窺い続ける上値の重さも見せました。

 こうした中で迎えた6/18-19分のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録は、大きな乱高下でした。まず複数の委員が「QE早期縮小を主張」としていたことが伝わり、100円後半へと反発しています。しかし「労働環境の改善を確認するのが先決」との意見が多数派であることがその後に伝わったことで、直近のマーケットで囃されてきた“9月にもQE縮小”との思惑は“未確定”であり“時期尚早”との見方へと変わっていきました。こうしてすぐさま99円半ばへと急落する、荒い値動きを見せています。
バーナンキ講演はさらに大波乱 - ドル急落
 材料出尽くし感の台頭から、その後しばらくは100円前半での膠着でした。しかしながら昨日は、それで終わりではありませんでした。バーナンキ・FRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演にて、さらなる大きな波乱が待っていました。

 講演内容そのものに“QE早期縮小”を示唆する言及はなく、その後の質疑応答では「しばらくは米経済に緩和策は必要」「現状の失業率(7.6%)で雇用の健全性を過大評価し過ぎ」「失業率6.5%を下回ってもすぐに利上げする訳ではない」とのコメントが次々と発せられたからです。このためNYタイム終盤から流動性の乏しいオセアニアタイムへと移り行く時間の中で、ドル円は100円半ばから98円前半へと、2円超の急落を演じています。
まずは“行き過ぎたドル売り”を調整する買い戻しが先行…!?
 こうして一日を通せば「101円前半 ⇒ 98円前半へ3円弱の急落」を演じた直後となる本日は、“行き過ぎたドル売り”を調整する買い戻しがまずは先行すると考えられるところです。

 確かに昨日のFOMC議事録・バーナンキ発言は、“9月のQE縮小”を後退させる内容であり、ドル売りを誘発させる要因だったといえます。しかしながら特にバーナンキ発言出のドル売りは流動性が乏しいオセアニアタイムで進行したものであり、行き過ぎた感は否めないところです。「労働環境の改善確認が先決」とされたFOMC議事録も、「半数のメンバーは年内のQE終了が適切」とされ他ことを考えると、日・米の金融当局の立ち位置は何ら変わっておらず、目先の動きが一巡すればドルが買い戻されてもおかしくないからです。
しかし日銀への期待感の行方にも注意が必要
 ただし、本日は日銀金融政策決定会合が予定されています。そして追加緩和策への期待感を背景に、円売りポジションも構築されている可能性が考えられるところです。このため前回のような“ゼロ回答”になると、失望からもう一段の下値を試す可能性は否定出来ません。

 “100円をあっさりと回復し、下値の堅さを確認”というのが基本路線と見ますが、“100円が重くなった場合には、もう一段の下値追い”という逆の展開にも警戒しておく必要はありそうです。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:100.727(ピボット1stレジスタンス)
上値4:100.312(7/8~本日現時点までの安値の61.8%戻し)
上値3:99.935(日足・一目均衡表転換線、7/8~本日現時点までの安値の50%戻し、大台)
上値2:99.493(日足・一目均衡表先行スパン上限、50日移動平均線)
上値1:98.899(ピボット1stサポート)
12:00時点レート:98.688
下値1:98.338(本日現時点までの安値)
下値2:98.145(日足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット2ndサポート)
下値3:97.740(100日移動平均線、日足・一目均衡表基準線)
下値4:97.071(ピボットローブレイクアウト、大台)
下値5:96.735(6/13~7/8の61.8%押し)
※バーナンキ発言・日銀金融政策決定会合の影響で「昨日終値ベース」で作成したテクニカル(サポート・レジスタンス)がすでに崩れてしまっていますので、本日に関しては「12:00時点のレート」を元にしてテクニカルを作成しております。
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
12:50 ドル円 抵抗・支持ライン追加