「バーナンキ発言の余波で値幅が出やすい」横ばい予想

FRB議長ハト派発言により98円台前半まで急落
昨日終盤(日本時間本日早朝)に、バーナンキFRB議長が「インフレ率と失業率に刺激策の必要性が示唆されている」などと発言した事を受けて米量的緩和の縮小が9月にも始まるとの思惑が後退。早朝という市場に厚みがない時間帯にドルの買い持ちポジションが急速に巻き戻された事によって、ドル/円は一時98.26円まで下落した。

議長は雇用情勢になお不満?
その後、やや値を戻してはいるものの、不安定な値動きは海外市場でも続きそうだ。本日は、米新規失業保険申請件数の発表(21:30)が予定されており、弱い結果(事前予想は34.0万件)となれば、ドル売りが再燃する可能性がある。バーナンキFRB議長が「7.6%という現在の米失業率は、どちらかといえば、米労働市場の健全性を誇張している」などとして、米雇用市場の現状に満足していない様子を見せているだけに、雇用関連指標の悪化は緩和縮小観測を一段と後退させる事になりかねない。

98円台、99円台のオーダーは一掃 値幅が出やすい
もっとも、バーナンキ議長の発言は、足元の長期金利の上昇をけん制したに過ぎないとの見方もある。つまり、量的緩和の縮小と利上げは別次元のものであり、年内の緩和縮小というロードマップ自体には変化はないとの見方も根強い。米新規失業保険申請件数が好結果となれば、再びドル買いに動くきっかけとなる可能性もありそうだ。いずれにしても、バーナンキ議長の発言を受けて様子見ムードが広がる中、早朝の急落とその後の戻りを受けて98円台から99円台にかけてのオーダーが一掃されているため、些細な材料でも値幅が出やすい状況にあると言えるだろう。タルーロFRB理事の議会証言(24:00)や米30年債入札(26:00)は勿論、普段はあまり注目されない米6月輸入物価指数(21:30)や米6月月次財政収支(27:00)の結果も気にしておきたい。