ドル円、暫くは100円を中心としたレンジ取引・・・・

消費税増税問題を睨み、動き難い・・・・
 参院選の結果、衆参のねじれが解消されました。安倍首相が仰っている様に、アベノミクスへの国民の支持が示されたと云う事が出来ます。そして、今後も、異次元金融緩和は継続し、震災復興への財政措置も強まるでしょうし、更なる規制緩和や投資減税等も加わって来るものと思われます。この為、普通に考えれば、株式市場に好材料となり、ドル円も再び上昇基調を強めるものと思われます。

 しかし、安倍政権にとって、今後の最も大きな懸案は、消費税増税問題となります。法律上、来年4月から、消費税は現行の5%から8%に引き上げられる事となっていますが、その半年前、つまり、今年の9月末の時点で、引き上げの是非を判断する、「弾力条項」が付帯されていますから、安倍首相は、引き上げるかどうか、判断を下さねばなりません。

 市場は、既に、増税される事を、かなり織り込んでいるとは思いますが、実際に税率引き上げとなれば、株価への影響はかなり大きなものとなるかもしれません。その場合、ドル円は円高方向に値を戻す可能性が高まります。一方、増税見送りとなると、本邦の財政赤字が更に悪化するとの懸念から、国債相場が急落し、長期金利が急騰する可能性が高まり、その場合、円も連れ安となる、『悪い円安』状況が見られるかもしれません。

 一方、米国のサイドを見ると、先週のバーナンキ・FRB議長の議会証言を終えた後、米国債は更に買われ、米長期金利は2.50%を割り込む動きとなっています。つまり、市場では、FRBが早期にQE(量的緩和政策)縮小を開始するとの見方を後退させているものと思われます。少なくとも、今月末のFOMC声明文や、米・2Q・GDP、更には、8月上旬発表の7月雇用統計までは、現状を大きく変える可能性は低く、その意味では、ドル買いの力も強まりそうもありません。

 この様に、日本サイドからも、米国サイドからも、現在は、ドル円を大きく押し上げる可能性が低くなっています。そして、日本サイドの状況に目をつぶる事が出来るとすれば、米国サイドの変化による、米国株式市場の大幅高等に限られます。そう考えると、今月一杯は、ドル円は100円丁度近辺を中心とした揉み合い継続が予想され、米国サイドに変化が起これば、多少、上値を追う展開が強まりそうですが、103.50円台の年初来高値を更新する為には、「消費税引き上げ問題」の行方が多少でも見えて来る必要がありそうです。