下落警戒モードだが・・・=外為どっとコム総研 神田卓也

下落警戒モードだが・・・
ドル/円は、昨日の下落により20日移動平均線、5日移動平均線、60日移動平均線を相次いで割り込み、99.12円でNYクローズを迎えた。移動平均線の密集地帯であった99円台(後半から半ば)を完全に下抜けた上に、本日の東京市場では、98円台まで軟化して日足一目均衡表の転換線(99.20円)を下回っている。テクニカル面からは下落を警戒すべき局面に入ったと見られる。

もっとも、あくまでも個人的には、テクニカル・サインはファンダメンタルズと方向性が合致した場合に、はじめてその有効性を発揮すると考えている。例えば、米雇用統計などの結果を受けて相場が大きく動けば、テクニカル分析上のシグナルも変わってくるためだ。

先日の本邦衆院選では、予想通りの結果とはいえ、経済再生を最優先課題に掲げる自民党が圧勝し、衆参のねじれは解消した。米国では、年内の量的緩和縮小が規定路線と見られている。足元のドル/円相場を取り巻くファンダメンタルズが、ドル安・円高基調への転換を示唆しているとは思い難く、昨日以降の下落は、これまでに積み上げられたドル買い・円売りポジションの調整と見るのが妥当であろう。したがって、目先的なドル/円の下値余地は小さいと考えており、来週の米FOMC(30-31日)や米第2四半期GDP・速報値(31日)、米7月雇用統計(2日)などの注目イベントを控えて底打ちのポイントを探る展開を見込んでいる。もちろん、その後の展開については、これらのイベントの結果次第という事になる。