三菱製鋼に見るポジティブサプライズ

買い手控えで続落、決算発表を映し個別物色
 あす(8月1日)の東京株式市場は、日経平均株価が続落となりそうだ。31日の東京株式市場はFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を前に、買い手控えムードが強まるなか、円高進行も加わって売り優勢となり、日経平均株価終値は、前日比201円安の1万3668円と反落した。

 あすの株式相場は、FOMCの内容如何で左右される可能性が大きい。一方で、発表がピークとなった31日の決算内容を吟味しながらの個別物色が活発化しそうだ。ただ、好調な業績を発表した銘柄でも〝事前の市場予想に比べて見劣りする〟との理由から見送られる傾向が強まっていることが懸念される。市場関係者からは「きのう(30日)せっかく5日ぶりに208円高と反発したにも関わらず、翌日ほぼ同じ値幅の反落で、市場参加者も弱気にならざるを得ない」との声も聞かれた。
高すぎる期待感に頭を叩かれるも
 14年3月期第1四半期(4~6月)の決算発表が佳境を迎えている。ところが、これまでのところ、好調な業績を発表した銘柄でも〝事前の市場予想に達していない〟との理由から売られたり、見送られたりするケースが目立っている。

 そうした中で、30日引け後に業績上方修正を発表した三菱製鋼の31日の株価の動きは、絵に描いたようなポジティブサプライズとなった。一時、前日比51円高の272円まで買い進まれ、終値は同27円高の248円。

 連結業績の上方修正は、14年3月期通期で、売上高を1100億円から1200億円(前期比13.0%増)へ、営業利益32億円を51億円(同77.5%増)へ、純利益20億円を35億円(同3.2倍)へとそれぞれ大幅なものだった。さらに、年間配当予想は5円(中間期、期末各2.5円)とした。従来予想は2.5円(中間期1円、期末1.5円)。前期実績は2円(中間期、期末各1円)で前期比3円の増配となる。

 会社側では、上方修正の理由について、ばね事業で北米子会社の業績回復が進んでいるほか、特殊鋼鋼材事業では国内需要が徐々に回復し損益改善が見込めるとしている。ばね事業では、中国でも現地生産を行っているが、円安・ドル高の追い風などもあり、よほど米国での採算が向上しているものと見られる。特殊鋼に限らず、自動車部品関連の業績には今後も注目が集まりそうだ。