一時撤退、下値追いはどこまで広がるか…?

米雇用統計後の流れ止まらず - ドル軟調
※ご注意:予想期間は8月8日と表示されていますが、本日(7日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 「知ったら終い(25bp利下げ)」による豪ドルショートカバーに引っ張られて一旦は値を戻したドル円でしたが、流動性が低下する状況下では米雇用統計後の流れを押し留めることはできませんでした。
ファンダメンタルズは買い材料ばかり…
 ファンダメンタルズ的には、昨日発表された米貿易収支は-342億ドルへ減少する好内容でした。また内訳を見ても「輸出は拡大」「原油や消費財の輸入は減少」と、米経済にとっては理想的な結果だったといえます。これに「9月の縮小開始を排除するものではない」「縮小と利上げは違う」とするエバンズ・シカゴ連銀総裁コメントや、「(18-20万人の雇用増が続けば)年内3回残るFOMCのどれかで縮小開始の可能性」とするロックハート・アトランタ連銀総裁コメントが重なりました。いずれも「QEの早期縮小観測」を再燃させ得るに十分な要因であり、それを期待したのが正直なところです。しかしながら流動性が低下しているマーケットは、“米金融政策の先行きを巡る不透明感”という逆の反応を示しました。こうしてNYダウの下落に引っ張られたドル円は、日足・一目均衡表先行スパンの雲を下離れしました。
逆にテクニカルは「三役逆転」完成
 「転換線が基準線を下回り」「遅行線が実体線を下回り」そして「実体線が雲を下回った」日足・一目均衡表は、絶対的な売りシグナルとされる「三役逆転」を完成した格好となります。このためテクニカル的には“さらなる下値追い”の可能性が高まった状況であり、“上値は重いが、下値はより堅い”とした見方は“遅ればせながら「変更・撤回」”せざるを得なくなりました。
“思惑的な下値追い(円買い戻し)”に注意
 こうしてテクニカル的に売りシグナルを点灯させたドル円は、“思惑的な下値追いがどこまで広がるか?”に、目先の注目が集まるところです。

 今朝方のオセアニアタイムにおける97円前半への下落は、流動性がさらに低下した状況を狙った“売り仕掛け”と見るのが自然ですが、欧・米株安を受けた日経平均が300円超に反落しています。このためこの後は“円買い戻し”が加わる可能性は、想定しておかなければなりません。
流動性低下が“行き過ぎ”を加速させる!?
 “日・米・欧金融当局の立ち位置の違い”を考えると、「中長期的なドル買い・円売りの流れは変わらない」と考えますが、また「リスク回避へ傾斜する動きもまだそれほど見られておりません」が、流動性の低下は想定した以上に“行き過ぎ”を加速させがちです。
それでも“一時的な動き”…
 あくまでも“一時的な動き”と考えるものの、一旦撤退して底堅めの有無を探りたいところです。4/2~5/22の61.8%押し(96.83円)と6/13~7/8の61.8%押し(96.73円)が重なる96円後半がまずはポイントであり、その後は米雇用統計にかけた上昇(7/31~8/2)の161.8%押し(96.10円)や4/2~5/22の76.4%押し(95.20円)辺りがポイントと見られますが、流動性低下のみを背景にして“本当にそこまで崩れるのか・・・?”
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:98.748(日足・一目均衡表先行スパン上限)
上値4:98.619(100/50日移動平均線)
上値3:98.501(日足・一目均衡表先行スパン下限、8/6高値)
上値2:98.376(ピボット1stレジスタンス)
上値1:98.000(大台)
前営業日終値:97.728
下値1:97.494(8/6安値)
下値2:97.235(6/26安値、ピボット1stサポート)
下値3:96.944(6/25安値、大台)
下値4:96.827(4/2~5/22の61.8%押し、ピボット2ndサポート)
下値5:96.735(6/13~7/8の61.8%押し)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:57 ドル円 抵抗・支持ライン追加