株価下落の背景に〝消費増税対応のブレ〟との指摘も

急落受け自律反発の動き
 あす(9日)の東京株式市場は、株価指数オプション8月物などのSQ(特別清算指数)算出日にあたり波乱要素はあるものの、8日までの2日間で795円と日経平均株価が急落していることから、自律反発の動きが想定される。

 8日の東京株式市場は、中国の貿易統計が市場予想を上回ったことを好感して後場寄り付き直後に上昇幅が一時、前日比200円を超える場面があった。その後、外国為替市場での円高・ドル安進行への警戒感から大引けにかけて売りが加速し、日経平均株価終値は、前日比219円安の1万3605円と大幅続落した。

 市場関係者は「外国為替市場での円高・ドル安が先導し、これに日経平均株価の下落が連動した5月下旬から6月中旬までの相場状況に似通ってきている。夏休みで市場参加者の少ないなか、当面1万4000円を挟んだ推移が続きそうだ」としていた。
ブレる安倍政権に相場が反応!?
 7日・8日の2日間で795円もの急落の背景として、一部市場関係者のあいだでは「14年4月から、現行の5%を8%に引き上げるとしている消費増税実施への対応について、安倍政権がブレていると取られかねないムードが浮上して、これが市場参加者の失望を招いている」との見方が出ている。

 当初は8月12日に発表される4~6月期のGDP(国内総生産)速報の内容を見て判断するとの見方があったが、ここにきて、消費税率引き上げに関する有識者会議を設けて、甘利経財相ら関係閣僚のほか、民間のエコノミストや社会保障の専門家ら約50人を集め、8月下旬からこれを開催することになった。安倍首相が消費増税を最終判断するのは、9月下旬から10月上旬ごろとなる見通しだ。増税が景気腰折れにつながるとの見方が主流となれば、引き上げ幅の縮小や、引き上げ時期の変更なども議論の対象となる可能性もある。

 多くの市場関係者が懸念しているのは、消費税の引き上げを〝国際公約〟に近いかたちで受け止めている海外投資家から〝財政健全化策の後退〟との判断で失望売りを招くことだ。

 黒田日銀総裁は本日「財政ドミナンスなどの懸念をもたれると異次元緩和の効果は減殺される」などの発言を行ったが、「景気回復」と「財政健全化」に対する政府要人と海外投資家の捉え方の乖離にも注視する必要がある。