<株式トピックス>=〝法人税率引き下げ検討〟で流れを変えられるか?

 13日の東京株式市場は、外国為替相場での円安・ドル高進行を好感し朝方から買い優勢となり、後場は上げ足を速め、日経平均株価終値は、前日比347円高の1万3867円と大幅反発で高値引けとなった。安倍晋三首相が法人税の実効税率の引き下げ検討を関係府省に指示したことが報じられ、これが買い意欲に拍車を掛けた。さらに、現物株市場の引け後、夕刻の外国為替市場では、この法人税率引き下げ検討がきっかけとなって、リスクオンのムードから対ドル、対ユーロで円安が加速している。
 日経新聞が13日付朝刊で法人税率引き下げ検討を報じた。同紙によれば、安倍首相は法人税の実効税率の引き下げを検討するよう関係府省に指示したことが、12日わかったという。日本は企業の実際の負担率である実効税率が主要国より高いため、来年4月から消費増税を決めた場合、引き下げ方針を合わせて打ち出し、景気の腰折れ懸念を払しょくする狙いがあると報じている。
 ただ、「消費増税による景気減速を、法人税率の引き下げで払拭する」という考え方は、消費者という立場の個人には、分かり難い内容だ。「なぜ、法人税の減税を消費増税で賄わなければならないのか」との声も聞こえてきそうだ。
 日本の実効税率は国税分と地方税分合わせて35.64%となっており、国際標準の25~30%に比べると高水準で、これを引き下げることで、企業のキャッシュフローを増加させて投資を拡大。さらに、利益の海外移転を抑制する効果や、海外企業の国内進出促進を狙うという大義名分があり、確かに株価にとってはプラス面が多い。アベノミクスの柱の一つで、秋の臨時国会で具体化する設備投資減税が先行することから、法人税率引き下げが実際に議論の対象となるのは、消費増税実施以降の来年後半になりそうだ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)