〝法人税率引き下げ検討〟で流れを変えられるか?

輸出関連が牽引し続伸、対主要通貨での円安好感
 あす(14日)の東京株式市場は、外国為替市場で対ドル、対ユーロで円が下落傾向を強めていることから、輸出関連業種の主力企業を中心に買いが優勢となり、日経平均株価は続伸となりそうだ。

 現物株市場の取引が終了した13日夕刻の外国為替市場では、午後6時現在1ドル=97円80銭台、1ユーロ=130円30銭台と、円安が加速している。市場関係者からは「現物株市場で日経平均株価が、前日比347円高の高値引けと急上昇したことや、安倍晋三首相が法人税の実効税率引き下げ検討を関係府省に指示したことが報じられるなど、アベノミクスへの期待感が膨らみ、資金の流れがリスク・オンに傾きはじめた」との見方が出ていた。今週後半も市場参加者の少ないなかでの閑散商い持続が予想されることから、株価指数先物の動きに連動して波乱展開となる可能性が高い。
消費増税による景気減速を、法人税率の引き下げで払拭
 日経新聞が13日付朝刊で法人税率引き下げ検討を報じた。同紙によれば、安倍首相は法人税の実効税率の引き下げを検討するよう関係府省に指示したことが、12日わかったという。日本は企業の実際の負担率である実効税率が主要国より高いため、来年4月から消費増税を決めた場合、引き下げ方針を合わせて打ち出し、景気の腰折れ懸念を払しょくする狙いがあると報じている。

 ただ、「消費増税による景気減速を、法人税率の引き下げで払拭する」という考え方は、消費者という立場の個人には、分かり難い内容だ。「なぜ、法人税の減税を消費増税で賄わなければならないのか」との声も聞こえてきそうだ。

 日本の実効税率は国税分と地方税分合わせて35.64%となっており、国際標準の25~30%に比べると高水準で、これを引き下げることで、企業のキャッシュフローを増加させて投資を拡大。さらに、利益の海外移転を抑制する効果や、海外企業の国内進出促進を狙うという大義名分があり、確かに株価にとってはプラス面が多い。アベノミクスの柱の一つで、秋の臨時国会で具体化する設備投資減税が先行することから、法人税率引き下げが実際に議論の対象となるのは、消費増税実施以降の来年後半になりそうだ。