<クローズアップ> 国土強靭化関連、政策追い風に動き出す(2)

 これだけでも相当な潜在的補修ニーズの高さが推察される。しかし、仮にこれを放置したとすれば10年後の22年には、トンネルの約31%、道路橋の約40%が建設後半世紀を超える状態に陥ってしまう。

 実際、公共インフラの耐震化率については直近データで道路が79%、港湾が68%、空港が57%、さらに下水施設については33%と極めて低水準に放置されているのが現状だ。今は景気対策以前に、国を挙げて「日本国土のメンテナンス」に動く必要性に迫られていることを物語る。

 現在12年度の大型補正と合わせて13年度予算執行が順調に進んでいる。13年度予算では一般会計の歳出総額が前年度比2.5%増の92.6兆円だが、このうち公共事業関係費は同16%増の5.3兆円と大幅な伸びを示している。これは、公共事業への注力を現実に反映する数字である。

 また、安倍政権は秋の臨時国会で国土強靭化に向けた3つの法案の成立を目指している。それは①「防災・減災等に資する国土強靭化基本法案」②「首都直下地震対策特措法案」③「南海トラフ地震対策特措法案」で、これらの成立がアベノミクスの国土強靭化シナリオの仕上げとなり、株式市場でも関連企業への工事需要創出を促し、物色人気を高める足掛かりとなりそうだ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)