乱高下だが、意外と底堅い…!?

“乱高下の一日” - まずは上昇
※ご注意:予想期間は8月17日と表示されていますが、本日(16日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 大幅に流動性が低下した影響もありますが、昨日はまさに“乱高下の一日”となりました。東京・欧州タイムから揺れ動いていましたが、やはり決め手になったのはNYタイムでした。

 まず21:30発表の新規失業保険申請件数は、2007年10月以来の水準となる32.0万件へと低下しました。また米消費者物価指数は+0.2%と、3ヶ月連続の上昇を見せています。NY連銀製造業景気指数こそ前月・事前予想を下回る8.24に留まりましたが、これを受けたマーケットは“QE(米量的緩和)早期縮小”への思惑を囃しました。こうして米長期金利は2011年8月以来の2.82%へと上昇し、つれてドル円は98.649円・Bidへと上値を拡大しています。東京タイム安値から比べると、1円超の上昇(ドル高・円安)ということになります。
“乱高下の一日” - そして失望から急落
 ところが22:15発表の米鉱工業生産は横ばいに留まり、23:00発表のフィラデルフィア連銀製造業景気指数は前回(19.8)・事前予想(15.0)を大きく下回る9.3となりました。こうして「“雇用・物価関連は良好”だが“製造・生産関連は不振”」と受け取ったマーケットは、その流れを一転させました。2.8%台に乗せていた米長期金利は2.7%前半へと一気に低下し、NYダウは200ドル超の下落を見せ、そしてドル円は97円ラインすれすれまで急落する乱高下を演じています。
リスク回避の円買いが継続する可能性…
 こうした中で週末を迎える本日は、昨日発生した“ポジション調整に伴う円買い戻しニーズ”に対して、“97.00-96.80円で下値を支えることが出来るか?”がポイントと見られるところです。

 昨日の動きは株安の連鎖をもたらしやすく、リスク回避の円買いが継続する可能性が否めません。また流動性も大きく低下したままであり、“些細な材料”を背景にした“仕掛け的な動き”にて、“さらなる下値を窺う可能性”も否定できないからです。
しかし97円割れには“相当な労力が必要”
 もっとも『97.00円』は“心理的な下値メド”になりやすく、この手前で昨日は下値を支えられています。また『96.89円』は“8日~昨日の61.8%押し”に当り、「アベノミクス再燃か?」と囃された“13日急騰時のスタート地点(安値)”も『96.84円』に控えています。わずか20銭足らずの値幅ではありますが、これを割り込むには“相当な労力が必要”と考えるのが自然です。
昨日同様“主戦場はNYタイム”
 さらに本日は、主だった米経済指標がまたしても目白押しとなっています。このため昨日と同様に“主戦場はNYタイム”と考え、それまでは“無理やり仕掛けるようなことはなく”、“流れに沿った対応”をしながら“体力を温存する”と考えるのが自然となります。
“乱高下”だが“底堅い”が基本シナリオ!?
 昨日の東京タイムにて日経平均下落/円高のキッカケとなった「法人税減税を巡る要人発言」には引き続き注意が必要ですが、それさえ跳び出さなければ「下値は堅く」、「ジリジリと値を戻してNYタイム(米経済指標発表)を迎える」。そして週末のため「積極的なポジション構築は手控えられる」と考えつつも、流動性低下から「想定した以上に動く(変動値幅はある)」。そんなシナリオを描きながら、臨みたいところです。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:98.775(日足・一目均衡表先行スパン上/下限、100日移動平均線)
上値4:98.649(8/15高値)
上値3:98.307(50日移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
上値2:98.037(8/15の61.8%戻し、大台)
上値1:97.658(8/15の38.2%戻し)
前営業日終値:97.385
下値1:97.046(8/15安値、大台)
下値2:96.890(8/8~8/15の61.8%押し)
下値3:96.838(8/13安値)
下値4:96.738(ピボット1stサポート)
下値5:96.475(8/8~8/15の76.4%押し)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:59 ドル円 抵抗・支持ライン追加