<クローズアップ> 大変貌の可能性を秘める「日本食関連銘柄」、12月に世界遺産登録の可否(1)

 いま日本中の関心を集めているのが2020年夏のオリンピック・パラリンピック招致の行方だが、その一方で日本食文化の世界遺産化プロジェクトが進行していることはあまり知られていない。富士山の世界遺産登録決定では富士急行<9010.T>の急騰が記憶に新しいが、日本食も登録となれば関連銘柄の急動意は十分考えられる。既に、昨年ユネスコへ登録を提案しており、検討・審査を経て、今年12月に可否が決定される予定だ。

 現在、世界中で日本食がブームになっているが、その実態はというと日本人による経営ではない日本料理店が非常に多いと言われている。そんななか、国は〝本物の日本食〟を世界に広げる方針を示し攻勢に出る構えだ。既に世界では、フランス美食術、地中海料理、メキシコ、トルコの伝統料理がユネスコの無形文化遺産となっており、日本も登録を目指している。

 登録に向けての手応えを、日本食文化の世界遺産化プロジェクトを進める農林水産省に聞くと、「審査員には厳しい守秘義務があり、一切不明」とのこと。さらに、「オリンピック招致のように〝ガンバロー〟といった感じではない。あくまでも、日本食文化を世界に広め、日本人自身が日本食への認識を再確認する契機になればよいと思っている」と言う。

 富士山の世界遺産登録の際には、株式市場では富士急の独壇場、登山用品や旅行関連銘柄は期待ほど動意することはなかったが、日本食においては、関連銘柄の多くがまさに主役といえ一斉高の可能性もある。ただし、世界遺産登録で日本食の更なる世界でのブームを呼び込むという観点からみれば、海外展開に注力している銘柄に一層妙味がありそうだ。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)