<私の相場観>=東洋証券・投資情報部ストラテジスト 土田 祐也氏

 米国のQE(量的緩和)縮小の思惑が現実味を帯びてきており、これが世界のマーケットにも影響を及ぼし始めている。早ければFRBが9月17~18日のFOMCで出口戦略に踏み込む可能性があり、その思惑を底流に新興国では株安と通貨安を合わせた資金流出の動きが顕在化している。

 これまではQE縮小観測にマーケットがネガティブな反応を示すと、当局関係者がその火消しに走っていたが、最近はそれもなくなり、出口が目前であることは否定し得ない状況だ。

 今はこれに伴う日米金利差拡大という円売り・ドル買い要因よりも、新興国からの資金流出=リスクオフの構図が円高に誘導している。外国投資家のリスク許容度低下と相まって東京市場も上値を追いにくい。

 国内では消費増税先延ばし論議の行方が注目される。9月9日に発表が予定されるGDP改定値などが判断のカギを握るだろう。また、これに先立ち9月5日~6日のG20も株式市場の方向性をみるうえでポイントとなる。日経平均は当面方向性に乏しく、1万3000~4000円のボックスゾーンでの往来を予想している。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)