上値追い期待も“急反落”に注意…!

“QE9月縮小観測”と“リスク選好” - ドル買い・円売り
 前日のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で強まった“QE(米量的緩和)の9月縮小観測”を背景にしたドル買いと共に、昨日はリスク選好の円売りも加わりました。

 中国HSBC製造業PMI(購買担当者景況指数)は4ヶ月ぶりに好況/不況の境目とされる50.0を上回り(50.1)、欧州の製造業PMI(50.3⇒51.3)/サービス業PMI(49.8⇒51.0)もそれぞれ大きく改善したからです。このためリスク選好姿勢の円売りは高まり、ドル買いと相俟ってドル円にレンジ(97.00-98.65円)の上限突破を窺わせました。
奮わない米経済指標から伸び悩み - ドル円
 ただし昨日発表された米新規失業保険申請件数(33.6万件)は事前予想を下回り、米景気先行指数(+0.6%)も“QEの9月縮小観測”を押し上げるほどの内容ではありませんでした。このためレンジ上限をわずかに超えた(外れた)ところでは想定した通り“急に上値が押さえられる”展開となり、99円ライン突破を目前にしつつもそのまま昨日の取引を終えています。
“アジア株安発のリスク回避”が巻き戻される可能性
 こうした中で週末を迎えた本日の展開ですが、目前に迫る“99円ラインを明確に突破”し、ストップロスを絡めて“さらに上伸することができるか?”に注目が集まるところです。

 大きく落ち込んでいた中・欧の景況感の改善は、“景況楽観論”にまで目先は発展する可能性を持っています。これは直近の“アジア株安に伴ったリスク回避”を大きく巻き戻す可能性を秘めており、“QE9月縮小観測”と相俟ってドル円の上昇をさらに加速させ得る要因となります。
ただし、ここから上は“オーバーシュート”?
 一方で昨日も記載したように、FOMC議事録を終えたことから“QE縮小の思惑(時期)”を左右するのは“米雇用統計(来月6日)および主要な米経済指標”に変化したと見られます。そして昨日の米経済指標は“QE9月縮小観測”を押し進めるほどの内容ではなかったものの、米10年債利回り(長期金利)は2.9%台へと上昇(債券価格は下落)しています。これは“QE9月縮小”をすでに織り込んでしまった可能性を示唆するものであり、ここからの上値追いは“オーバーシュート”となる可能性を孕んでいるものでもあります。
ポジション調整・要人発言による“急反落”に注意…!
 短期筋が仕掛けやすい局面ですので、一旦“99円ラインを突破”“ストップロスを絡めて上伸”という展開を想定しつつも、上値を押さえられた際のポジション調整は“急反落に繋がる可能性がある”と考え、備えておきたいところです。特にジャクソンホールではカンザスシティ連銀主催の経済シンポジウムも始まっていますので、要人発言による急反落にも注意しておきたいところです。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:99.957(8/2高値、大台)
上値4:99.583(ピボット2ndレジスタンス)
上値3:99.138(8/5高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:98.978(100日移動平均線、8/2~8/8の76.4%戻し、大台)
上値1:98.769(日足・一目均衡表先行スパン上/下限、8/15高値)
前営業日終値:98.694
下値1:98.509(50日移動平均線)
下値2:98.335(日足・一目均衡表基準線)
下値3:97.969(日足・一目均衡表転換線、ピボット1stサポート、大台)
下値4:97.852(8/20~8/22の50%押し)
下値5:97.659(8/8~8/22の38.2%押し、8/20~8/22の61.8%押し、8/22安値)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
12:23 ドル円 抵抗・支持ライン追加