女性の活用が企業にもたらすポジティブ・フィードバック

女性の活用が企業にもたらすポジティブ・フィードバック
 8月19日、ANAは客室乗務員を来年2014年から本人の希望により、正社員として採用することを決めました。客室乗務員は人気の職種ですが、航空会社の競争激化等から人件費の固定化となる正社員採用が1995年以降、見送りとなり、契約社員扱いとなっていました。
 しかし、強まる格安航空などとの競争から、質の高いサービスを提供するためには正社員として雇用し、継続して仕事に携わることができる環境を整備することで人材の確保と育成の効果を狙おうということになったようです。

 さて、こうした女性の登用に熱心な会社の株価展開はどうなのか? その点について考えてみましょう。
 
女性をたくさん雇用している会社は日立製作所や資生堂、第一生命保険、高島屋、パソナグループ、大和証券グループ、ソニー、パナソニック、 野村証券、リコー、マルハニチロ、積水ハウスなどがあります。

こうした取り組みは特に就職活動をする女性に注目され、正社員の中から将来的に役員になる人も登場する期待から仕事で頑張りたいと思う場合、好感をもたれる可能性が高いといえるでしょう。

 女性登用が企業業績にどのようなポジティブなフィードバックがもたらされるかは未知数でありケースバイケースですが、注目度が高まる点や消費者としてお財布を握る女性に共感してもらえるサービスや製品作りを推進できる点で企業経営には強みです。
 男性目線だけでなく女性目線での業務推進は大きなプラス効果をもたらすのではないでしょうか。

ちなみに、女性登用については今年4月、安倍首相が日本記者クラブで講演した際に、「女性の活躍は成長戦略の中核である」とし、アベノミクス(安倍氏の経済政策)として、社会における女性登用に本格的 に取り組む姿勢を強調したことから注目を浴びました。
安倍首相は経団連など経済3団体との会談でも「全ての上場企業において、まずは役員のうち1人は女性を登用して欲しい」と具体的な要請を行ったことも明らかにしています。
 
 これまでの女性登用論はどちらかというと男女平等という人権思想に基ずいたものが多かったのですが、アベノミクスでは女性登用を経済の成長エンジンの一つと捉えている点で一味違っています。

 東京へのオリンピック招致活動や女性登用を経済の成長エンジンに据えようとの取り組みは確かに経済に一定の活力を与えそうです。安倍首相の元、日銀の黒田総裁も経済成長にプラス効果をもたらす程度にインフレ化を推進しようとの路線に舵をきり、これまでのデフレ放置政策から転換しようとしています。
 日米同盟やTPPで関係の深い米国はこうした日本の方針転換を歓迎している模様です。
日本の成長が米国にとっても必要であり、そのために日本はこれまでとは違う路線で再生すべきだという点で、女性登用も経済成長には欠かせないとしているアベノミクスを評価し、実行力を求めているといえます。
7月の参議院選挙での自民党圧勝であと3年は国政選挙はないと見られ、アベノミクスは一定期間、継続されることでしょう。企業家もそうした国策に沿った経営を意識するものと思います。
というわけで、投資の観点から女性採用に熱心な企業を研究してみる好機ではないでしょうか。
以下は最近の企業の取り組み、およびニュースをリンクしました。参考にしてください。