低迷相場の背景に、減らない信用買い残の存在

買い気薄く軟調推移、市場エネルギーは低迷
 あす(27日)の東京株式市場は、買い気薄く日経平均株価は続落となりそうだ。26日の東京株式市場は、売り買いともに手控えムードが強まるなかで、日経平均株価は前週末終値近辺での小動きに終始し、終値は24円安の1万3636円と小幅反落。東証1部の売買代金は1兆2759億円と一段と閑散商状に拍車が掛かった。東証1部の売買代金は今年2番目の低水準となり、市場エネルギーは低迷している。

 低迷相場背景として、米量的金融緩和の早期縮小観測を背景とした、世界規模でリスク資産を対象とした運用からの資金流出などが取りざたされているが、市場関係者のあいだでは「ほとんど減少しないで高止まり状態にある信用買い残の存在」が話題となっている。東証が明らかにした8月16日申し込み現在の2市場信用取引現在高は、2兆9992億円で、直近のピークに当たる5月31日時点の3兆1719億円からほどんど減少をみせていない。

 日経平均株価は7月19日に、1万4953円で高値を付けて以降調整局面が続いているわけだか、信用買い残の面ではほとんど整理が進捗せずに、売り圧迫要因が残ったままとなっているわけだ。これは、調整の株価水準がほぼ1万3500円水準に止まり、含み損を抱えた多くの投資家が「まだ辛抱可能で、先高に期待をつないでいる」状態にあり、見切り売りに到っていないことの現れといえる。しかし、それは裏を返せば「株価が上昇し始めてても、多くの戻り売りが待ち構えている」ということにもなり、こう着状態を招いているわけだ。
高配当利回り銘柄、9月末の権利取りへ投資妙味
 株式市場は目先、調整色を濃くしているが、ここからの狙い目が〝高配当利回り銘柄〟への投資だ。

 東証1部加重平均予想配当利回りは、21日時点で1.89%の水準にある。超低金利のなかでは魅力的な水準だが、市場には配当利回りが3%を超える銘柄が数多く存在している。

 日本企業の手元資金が増加するなか、積極的な増配を実施する企業が増えている。株主還元に加え、外部からのM&Aなどに備える企業防衛の意味を込め高配当を実施する企業も少なくない。

 表は、東証1部の中間配当を実施する主な高配当利回り銘柄をまとめたもの。武田薬品工業<4502>やエーザイ<4523>など薬品株やNTTドコモ<9437>といった潤沢なキャッシュフローを誇るディフェンシブ系銘柄が顔を出している。また、三井物産<8031>や住友商事<8053>など大手商社も株主還元に前向きで高配当利回りだ。

 さらに、今期好業績で増配を実施する太陽ホールディングス<4626>、それに兼松エレクトロニクス<8096>、大東建託<1878>などに注目したい。

◆中間配当を実施する主な高配当銘柄

 銘柄<コード>    利回り     株価

ネットワン<7518>  4.23     782
太陽HD<4626>   4.09    2932
兼松エレク<8096>  4.08    1221
武田<4502>     3.96    4470
大東建託<1878>   3.84    8880
NTTドコモ<9437> 3.83  156400
エディオン<2730>  3.78     517
オートバクス<9832> 3.77    1437
エーザイ<4523>   3.75    3980
三井物産<8031>   3.71    1372
住友商事<8053>   3.69    1268
第一三共<4568>   3.68    1627
リョーサン<8140>  3.66    1640
伊藤忠<8001>    3.60    1162
ゲオHD<2681>   3.57   89600
ティーガイア<3738> 3.56     988
平和<6412>     3.53    1685
IDEC<6652>   3.43     864

※株価は21日終値。単位:%、円