“三角保ち合い”を一気に割るほどの勢いはない…?

ネガティブ要因が重なり“負の連鎖” - 円買い
※ご注意:予想期間は8月29日と表示されていますが、本日(28日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 昨日は“QE(米量的緩和)の縮小時期後ズレ”というネガティブ要因が台頭する中、久しぶりに“地政学的リスク”が重なる格好となりました。この“シリアへの米軍事介入の可能性”はさらなるリスク回避姿勢を呼び込み、“投げがさらなる投げを呼ぶ”という“負の連鎖”へと発展していきました。

 “リスク回避一辺倒”となったマーケットはNYダウを大きく続落させる一方で、原油価格を急騰させました。そして逃避通貨である円やスイスフランには資金流入が目立ち、ドル円を97円付近へと急落させました。米長期金利が低下したことも円買いを促したと見られますが、下値のメドと見ていた98円ラインでの抵抗は“本当にわずかなもの”に留まり、その後は冒頭で記した“負の連鎖”へと巻き込まれていきました。
米経済指標は“まずまず”も、反応は限定的
 なお昨日発表されたS&Pケースシラー住宅価格指数は前回からほぼ変わらず(+12.1%)、米コンファレンスボード消費者信頼感指数は事前予想を上回る(81.5)という“まずまずの結果”でしたが、“リスク回避一辺倒”となっているマーケットでの反応は限定されました。
“負の連鎖”はしばらく続く…?
 こうして想定外?の動きを見せた後の展開ですが、ポイントはやはり“負の連鎖”の継続性ということになります。

 元々“リスク回避”は“リスク回避”を呼び込みやすい性質を持っており、連鎖しやすいとされています。特に今回は“QE縮小の後ズレ”という不安定要素がマーケットテーマの中心にある中、久しぶりに“地政学的リスク”も重なったという特殊な様相も見せたからなおさらです。“シリアへの米軍事介入”はまだ行われていませんので、もうしばらく継続する可能性を秘めていると考えるのが自然です。
ただし“リスク回避”は“行き過ぎ”ももたらしやすい!
 一方で“リスク回避”は、“行き過ぎ(オーバーシュート)”をもたらしやすいともされます。このためポジション調整の過程にあっても大きな値幅となりやすいなど、大きな揺れ動きが期待されるところです。そして想定していた“日足・一目均衡表転換線”“8/20~8/23の50%押し”が重なる98円ラインでこそ下支えされなかったものの、現時点ではもっとも大きな下支え要因の一つとなる“6/13を基点とした三角保ち合いの下辺(96.50円)”は目前のところまで既に下落しています。
“昨日と同様”が基本路線
 “負の連鎖”が見られた状況ではありますが、“三角保ち合い”を一気に割り込むほどの勢いはないと考え、下限に近づく現状は“底堅く、反発に期待”という昨日と同様の戦略を基本路線にて臨みたいところです。もっとも“割り込んだら素直に撤退”という条件も、昨日と同様について回りますが…?
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:98.531(8/27安値)
上値4:98.126(日足・一目均衡表基準線、8/27の76.4%戻し)
上値3:97.982(日足・一目均衡表転換線、8/27の61.8%戻し、8/23~8/27の50%戻し、大台)
上値2:97.723(20日移動平均線、8/27の50%戻し)
上値1:97.575(8/27の38.2%戻し)
前営業日終値:97.050
下値1:96.838(8/13安値、8/20安値)
下値2:96.735(6/13~7/8の61.8%押し)
下値3:96.512(ピボット1stサポート、8/8~8/23の76.4%押し、《三角保ち合い下辺》)
下値4:95.975(ピボット2ndサポート、大台)
下値5:95.803(8/8安値)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:37 ドル円 抵抗・支持ライン追加