シリア情勢緊迫化、原油価格上昇が企業業績を圧迫

小口の売りで続落、シリア情勢緊迫化を懸念
 あす(29日)の東京株式市場は、引き続きシリア情勢の緊迫化を懸念しながらの相場展開が予想され、買い手控えのなか小口の売りで日経平均株価は4日続落となりそうだ。

 28日の東京株式市場は、内戦が続くシリアに対して米国が軍事介入する公算が高まったとの観測を受け、投資家のあいだに運用リスクを回避する姿勢が強まり、ほぼ全面安となった。ただ、一時、354円安の1万3188円まで売り込まれる場面があったものの、外国為替市場で円相場が伸び悩むと、大引けに掛けては下落幅を縮小し、終値は前日比203円安の1万3338円となった。

 市場関係者からは「きょうの株価下落で、米国によるシリア空爆をある程度まで織り込んでいるようだ。G20首脳会議(9月5~6日)までには、軍事行動が終息するとの判断から、波乱相場は短期間に限定されそうだ」との見方が出ている。
原油高で米国景気回復の足かせにも・・
 もし、米国によるシリア空爆が現実のものとなった場合、最も敏感に反応する可能性が高いのが原油価格だ。既に、北海ブレント先物価格は、一時1バレル=117ドル超に上昇し、6カ月ぶりの高値水準となっている。

 今年に入り、米国を中心に景気が持ち直してきた背景には、原油価格の下落により米国消費が好調に推移してきたことがあり、ここにきての原油価格の上昇は米国景気の回復を鈍らせる懸念もある。 

 もちろん、原油価格の上昇は業績回復を目指す日本企業にとっても大き懸念材料となる。資源エネルギー庁が28日に発表した石油製品価格調査によると、8月26日時点でのレギュラーガソリン店頭小売価格(全国平均)は1リットル=160円までの上昇をみせている。このところ、横ばい推移となっていたが、今後は上昇基調が予想される。

 電力や陸運、空運、海運など石油関連製品を原燃料として使用する業種は当然のことながら、石油価格の上昇が業績圧迫要因となる。さらに、個人消費者にとってもガソリン価格の上昇は家計を圧迫することになりかねない。