“シリア情勢”を睨み神経質な展開だが、下値は堅い…!?

“有事のドル買い”が“過度なリスク回避”を修正 - ドル円反発
※ご注意:予想期間は8月30日と表示されていますが、本日(29日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 昨日もリスク回避姿勢(円買い)は続きましたが、円と共に逃避資金の受け皿となっていた“スイスフラン”への買い圧力が昨日は“ドル(有事のドル買い)”へとシフトしました。

 このためドル円は一時96円後半まで下落したものの、NYタイム序盤には97円後半まで買い戻されました。“有事のドル買い”が入った中で“過度なリスク回避(円買い)を修正する動き”が台頭したことが主な要因ですが、“三角保ち合い下辺(昨日は96.50円)”の手前に展開していた「国内輸入筋の買いオーダー」「オプション絡みのドル買いニーズ」も、こうした動きを後押したと見られるところです。
しかし冴えない米経済指標で“上げ渋り”
一方で昨日発表された米住宅販売保留指数は、2ヶ月連続の低下(-1.3%)となりました。このため「“QE(米量的緩和)の9月縮小開始”はより困難になった」との見方が浮上し、“有事のドル買い”が加わったにしてはNYタイム中盤以降のドル円は“やや上げ渋った”印象も拭えないところです。
リスク回避は継続、上値は重い
 こうして迎えた本日の展開ですが、引き続き、“シリア情勢”を睨んだ神経質な展開が想定されるところです。

 「米・英・仏は数日以内にシリアへの空爆を開始」との見方が優勢となっており、リスク回避への思惑は継続すると見られるからです。また昨日の反発によって“過度なリスク回避(円買い)”は“ある程度”修正されたとの見方も台頭しており、一昨日(27日)に割り込むまで下値を支えていた感のある98円ライン付近では月末要因に絡んだ“国内輸出筋のドル売りオーダー”が入ってきやすく、上昇に急ブレーキをかける可能性が否めないところです。
ただ米国市場3連休控え、ポジション調整主体…!?
 一方で、昨日はNYダウが上昇に転じており、リスク回避の“負の連鎖”はすでに途絶えた感があります。また地政学的リスク(政情不安)が台頭している際のマーケットの反応は、「予測するのが困難」というのが通説です。そうした中で米国市場は、今週末に3連休(レイバーデー)を迎えます。このため現在の局面では“積極的なポジション形成は見送られる可能性が高い”と考えるのが自然であり、もっぱら“ポジション調整主体の変動”が想定されるところです。
大きなレンジは依然として“三角保ち合い”
 98円付近で上値を押さえられて“昨日の反発に対する調整(反落)”がまずは入り、しかしながら97円前半で下値を支えられると“再び反発”という、“方向感の定まらない”中で“上を下へと揺れ動く”展開をメインシナリオに据えたいところです。そしてこうした状況下でも大きなレンジは“三角保ち合い(本日は96.55-99.10円)”であるということを鑑み、現在の値位置(水準)では“より下値が堅く”“突破するなら上方向(98円ライン)”というシナリオは、頭の片隅に置いておきたいところです。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:98.748(日足・一目均衡表先行スパン下限)
上値4:98.531(8/27高値、8/23~8/28の76.4%戻し)
上値3:98.257(8/23~8/28の61.8%戻し)
上値2:98.126(日足・一目均衡表基準線)
上値1:97.982(日足・一目均衡表転換線、8/23~8/28の50%戻し、ピボット1stレジスタンス、大台)
前営業日終値:97.624
下値1:97.324(8/28の50%押し)
下値2:97.015(ピボット1stサポート、8/28の76.4%押し、大台)
下値3:96.815(8/28安値、8/13安値)
下値4:96.735(6/13~7/8の61.8%押し)
下値5:96.593(8/8~8/23の76.4%押し、《三角保ち合い下辺》)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
12:35 ドル円 抵抗・支持ライン追加