〝五輪決定〟で弱気ムード払拭なるか

<9月2日予想>9月入りも当初は下値模索
 30日の東京株式市場は、朝方続伸でスタートしたものの、午前10時過ぎから一転売り優勢となり、日経平均株価は前日比マイナス圏に沈む展開。月末と週末が重なったこともあり、後場に入ると手控えムードが一段と広がった。日経平均株価終値は、前日比70円安の1万3388円と1万3400円台を割り込んだ。東証1部の売買代金は、1兆9703億円で、15日連続の2兆円割れとなった。

 お盆休み以降、想定外の〝長い夏休み閑散相場〟となってしまったが、ここにきてやや弱気の指標が目立ち始めている。先週は週末(23日)の株価急反発で辛うじて逃れた、日経平均株価の26週移動平均線(1万3604円)割れが、とうとう現実のものとなった。昨年11月半ばからスタートした今回の〝アベノミクス上昇相場〟以降では初めてで、市場関係者からは「チャート上では、これまで続いてきた三角もち合いに下放れ懸念が出てきたことは否定できない」との声も出ている。短期間で26週移動平均を奪回しないと、中期的な調整局面ともなりかねない。また、8月月間の日経平均株価が4カ月連続の下落となった。月間ベースでの4カ月連続の下落は、2008年6~11月の6カ月連続以来のことだ。

 ただ、こうして弱気に傾きかけている市場心理も、9月7日(日本時間8日早朝)の2020年五輪開催都市選出で、〝東京〟が決定すれば、一気に好転に向かう可能性もある。

 なお、来週明け9月2日の東京株式市場は、シリア情勢の動向などにも大きく左右されるが、やや売り先行で下値模索の展開となりそうだ。
<トピックス>「上げも下げも為替次第、年内は9月相場でのトレンド次第」
 某デイトレーダー氏は、「ここ数週間の日経平均株価はまさに円ドルの写真相場。関係者のなかには『日経平均先物のほうが先に動いて円ドルが追随している』と指摘する向きもあるが、完全に「卵と鶏」の世界で意味はない。そんななか個別物色人気が徐々に細くなっていくのもやむを得ない。為替ひとつでガラッと空気がかわってしまうのだから」とウンザリした様子で語る。

 米国の金融緩和縮小観測、次期FRB議長、国内では消費税、福島原発問題、そして新たにシリア情勢の緊迫化も浮上。9月相場は材料消化に向けたスケジュールがてんこ盛りだが、同氏は「9月相場の動きが、年内のトレンドを左右することになると勝手に思っている。流れが出たほうに追随するスタンス」という。現在の手の内は「日経平均先物の売りと、トヨタ自動車<7203>、富士重工業<7270>、野村ホールディングス<8604>などの主力株を薄く売っている程度」と。9月相場を内憂外患で過ごすのか、秋晴れの空を拝むことができるのか、来週からはいよいよ名実ともに「9月相場」を迎える。