東京開催決定が“どこまで継続するか…?”

米雇用統計は芳しくない結果に…
※ご注意:予想期間は9月10日と表示されていますが、本日(9日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

 巷で噂された“ジブリの法則(呪い)”の影響ではないでしょうが、注目の米雇用統計は芳しくない結果に終わりました。

 非農業部門雇用者数は事前予想(+18.0万人)を下回る+16.2万人となるに留まらず、前回(+16.2万人⇒+10.4万人)・前々回(+18.8万人⇒+17.2万人)と下方修正される結果に終わったことで“QE(米量的緩和)の9月縮小観測”は後退していきました。失業率こそ2008年12月以来の水準(7.3%)へと改善しましたが、“職探しを諦めた失業者が増えた影響”との見方が強くドル買い材料とは見なされませんでした。
リスク回避強まるも“QE9月縮小に踏み切る”との思惑も根強い
 シリアへの軍事介入に慎重論・反対論が相次いだG20首脳会議からは、「米国がシリアに介入するなら、ロシアは同国を支援」とのプーチン露大統領コメントが伝わり、これがリスク回避の円買い圧力となってドル売りを加速させた感もありました。こうして「2020年夏季五輪招致レースは東京劣勢」との一部報道にて東京タイムから値を下げていたドル円にはさらに重石が圧し掛かり、発表直後から窓を空けて98円半ばへと下落していきました。

 もっとも「9月に150億ドルは縮小すべき(ジョージ・カンザスシティ連銀総裁)」と“規模を小さくしても、QE9月縮小に踏み切る”との思惑も根強く、NYタイム終盤には99円ラインへと値を戻して先週の取引を終えています。
本日は大きなギャップアップでスタート
 こうして週末を迎えたわけですが、大きなリスクファクターの一つであった「2020年夏季五輪招致レース」は“東京開催に決定”との報が昨日(8日)早朝に入ってきました。この影響で週明けとなる本日は逆に窓を空けた上伸で始まっており、一時100円の大台を回復する動きまで見せています。
“東京開催決定”は“どこまで継続するか?”
 このため本日のポイントは、“米雇用統計の急落”を帳消しにした“2020年夏季五輪の東京開催決定”の流れが“どこまで継続するか?”に注目が集まるところです。

 日経平均も14,000円の大台を大きく上回る回復を見せており、リスク選好の円売り圧力が下値を支える形で機能すると見られるところです。一方で100円超では国内輸出筋のドル売りオーダーが分厚く展開しており、5日の上伸時にも大きなストップロスを絡めるには到っておりません。同日の高値(100.196円・Bid)を上回ると「7/24-25高値(100.45円)」「7/19高値(100.866円)」を試さないとも限りませんが、今朝方発表された本邦4-6月期GDP(国内総生産)2次速報が+1.0%にわずかに届かない(+0.9%)となったことから、上値が限定される可能性も否定できないところです。
ただし“シリアへの米軍事介入”が再びクローズアップされる可能性が…
 本日からは米議会も再開される予定となっており、“シリアに対する米軍事介入の行方”が再びクローズアップされる可能性も否定できません。“2020年夏季五輪の東京開催決定”というポジティブ要因からリスク選好へとマーケットは傾斜しているように見えますが、材料出尽くしで想定以上に上値が重くなるケースは想定しておきたいところです。もっとも新たなネガティブ要因でも出てこない限り、下値は堅いのでしょうが…。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:100.449(7/24-25高値)
上値4:100.222(9/5-6高値、7/8~8/8の76.4%戻し)
上値3:100.030(ピボット1stレジスタンス)
上値2:99.581(9/6の61.8%戻し)
上値1:99.282(日足・一目均衡表先行スパン上限)
前営業日終値:99.095
下値1:98.810(50日移動平均線)
下値2:98.543(9/6安値、8/28~9/6の50%押し、《旧三角持ち合い上辺》)
下値3:98.351(ピボット1stサポート)
下値4:98.176(日足・一目均衡表先行スパン下限、8/28~9/6の61.8%押し)
下値4:97.608(ピボット2ndサポート、8/28~9/6の76.4%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:07 ドル円 抵抗・支持ライン追加